先日、総合災害対策等特別委員会が開催されました。

その中で議論となったのが、練馬区が5月から実施する家具転倒防止器具の配布についてでした。阪神・淡路大震災では多くの方が家屋の倒壊や家具の下敷きにより亡くなっており、新潟中越地震でも負傷原因の4割が家具の転倒や落下物によるといわれています。

そうした中、練馬区では、満65歳以上になる方がいる世帯と、身体障害者手帳1・2級、または愛の手帳をお持ちの方がいる世帯を対象に、家具転倒防止のための器具を無料で配布する事業を開始することになりました。

事業自体は意義があると思うのですが、問題はその中身です。

まず、この事業の目的として、「家具転倒防止器具を配置することで、防災に関する動機づけを行う」とのことですが、具体的な数値目標はないとのこと。
例えば、区の調査によって、練馬区では、家具などの転倒防止をしている方は全体の42%であると判明しているわけですから、事業を通じて50%にする、といった目標を立てることもできるはずです。しかし、ただ配って終わり、ということでは大きな効果は期待できません。

さらに、器具を配布しても自分で取り付けられない方もいらっしゃる中で、どのような支援を行うか確認したところ、事業者を紹介するので自分で連絡し、費用負担をするように、とのことでした。

しかし、練馬区ではこうした器具を設置するための対策として、「家具転倒防止器具当設置助成費」事業を行っており、最大で20,000円までを支援することになっています。ですので、同事業も併せて周知するとともに、申請も同時にできるようにすべき、と提案しましたが、担当部署が違うので一緒には行うことは考えていない、とのことでした。

しかし、これはあくまでも区の論理であり、当事者の方にとっては、全く理解できないものです。そもそも、大半の方が、助成金があることも知らない中で、自分で助成に関する資料を探し、申請を行うというのは非常に難しいことだと思います。
今回の件に象徴されるように、区民の方、当事者の方ではなく、練馬区の都合でものごとが決まってしまうというあり方は改善すべきだと思います。