今日の午後、岩瀬たけし事務所で「これからの図書館について考える」カフェを行いました。昨年12月、練馬区の図書館で働く専門員の方々がストライキをするのでは、というニュースが大きく取り上げられました。最終的にストライキは回避されたものの、改めて今後の図書館はどうあるべきか、地域の皆さんとカフェのような雰囲気の中で一緒にお話しました。

講師には、明治大学の図書館で長く働き、現在も大学で図書館学の教鞭をとっている飯澤文夫さんをお招きしました。

小人数でゆっくり話す予定だったのですが、あっという間に超満員。皆さんの関心の高さを改めて実感しました。飯澤さんからは地元の大泉学園に図書館ができた経緯を伺いました。今から40年前、「地域に図書館を!」という住民からの思いから始まり、それが議会での決議などもありながら、市民と共に図書館が作られていったということでした。あってあたりまえの図書館が、実は非常に強い地域の思いからできたということ、その過程を学べたことは新鮮でした。
また、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県にあった図書館についてのお話。衣食住のあとではなく、衣食住と同じくらい本が大事だということに改めて気づかされたとのことでした。

特に印象的だったのは図書館で一番大切なのはカウンター業務である、という話でした。日々、利用者と接する中で、本を紹介したり、何が地域の図書館として必要か知ることができたりする。行政はカウンター業務を専門性が必要ない業務として、最初に委託してしまうが、それが一番の間違いである、という指摘です。昨年、図書館の指定管理にかかわる集会に参加したときに、専門員の方が「図書館の最大の財産は人であり、図書館の一番の仕事は本と人をつなぐことである」という話を伺ったのですが、そのお話ともつながっていると思います。

練馬区では12の図書館のうち、9館で指定管理が進み、さらに2館が指定管理になろうとしています。一方で、自治体によっては指定管理による様々な問題を経験する中で直営に戻すという動きも全国で見られています。公共施設である図書館の責任、行政の責任、そして皆さんの代表である議員としての責任、担うべきものがそれぞれにあります。

今日、皆さんのお話を伺う中で、図書館は単に本を貸すだけの場所ではなく、コミュニティの核にもなり、また、地域資料の収集なども担う社会施設であることを改めて認識しました。

2月12日には”図書館司書のストライキ”を受けての経過報告会が行われます(18時から、ココネリ研修室1にて)。私も参加します、ぜひお越しください!