練馬区の図書館、いまどうなっているの?

本日、2019年度第4回定例会が終わりました。私たちは石神井図書館の指定管理に反対しました。練馬区には現在12の図書館がありますが、そのうち光が丘、練馬、石神井を除く9カ所で既に民間企業による指定管理が行われています。そして、今回は石神井図書館についても指定管理を行うというものでした。

練馬区は石神井図書館は指定管理にしないと約束していた

練馬区はそもそも図書館の指定管理を開始した際に、3カ所については、光が丘は中央館、石神井は指定管理事業者に対する指導のための職員研修、マニュアル作成、練馬は非常勤専門員によるレファレンスの役割として残すと約束しました。しかし、その約束も今回反故にされました。

図書館は民間の運営になじむの?

そもそも私たちは公共性が極めて高い公立の図書館の運営が、指定管理者による運営に馴染まないと考えます。

区は、指定管理を導入することで「経費の削減」と「サービスの向上」が実現できると言います。しかし、指定管理を導入することでなぜコストが下がるのかを考える必要があります。 指定管理に委託することで図られる「経費の削減」、その大半は人件費です。現在、全国の図書館で指定管理の導入が進んでいますが、職員の労働条件は非常に厳しく、仕事を続けることができない、という方も多くいます。また、サービスの向上についても区は窓口アンケートの結果を常に上げますが、それで一体何がわかるのでしょうか?図書館のサービスは資料の収集やレファレンスなど広範囲に評価すべきです。

また、今回の委託先については貸し出しのミスや防犯カメラの映像を外部の方へ見せたことなど不適切な対応も明らかになっています。また、それを監督する立場の光が丘図書館の事務管理能力と執行体制も厳しく問われています。この状況で、石神井図書館の指定管理への移行は立ち止まるべきです。図書館の目的は、国民が文化的な生活を送るためのインフラを提供することです。こうした状況の中で、指定管理を続けるのではなく、まずは現在の館の状況について精査すべきです。