4月22日の交通対策等特別委員会、外郭環状道路(外環道)のトンネル工事で事故発生との報告。スーパーバリューの近くの大泉ジャンクション(JCT)から地下を掘進していたシールド機が鉄製の地中壁と誤って接触して破損、補修には約半年、地上から改めて穴を掘り、部品を交換するとのこと。https://www.ktr.mlit.go.jp/gaikan/news/pdf/2022_0412.pdf

外郭環状道路(外環道)のトンネル工事、2020年にも調布で大規模な陥没事故が発生していました。大泉からの工事も全面的に中止していましたが、住民の反対を押し切って2月25日に掘進作業を再開したばかり。再開からわずか1月で今度は大泉で新たな事故が発生し、補修にも半年かかるということ、あまりに杜撰と言わざるを得ません。委員会では事業者であるNEXCO東日本の責任を厳しく追及しました。

【1.住民への周知について】
報道によれば、事故の発生は3月31日。しかし、事業者から練馬区への説明は4月11日、記者発表は12日とのこと。なぜこれほど遅れたのか?
【回答】
事故があったのは3月31日、その際には気付かず作業を止めていた。4月6日に再開した際に、残土から部品が発見されたので事故に気付き、その後分析をして4月7日の発表に至った。

【2.原因と責任の所在について】
なぜこんな事故が起こったのか。責任の所在は?
【回答】
原因は現在調査中であり責任の所在も不明

【3.費用について】
今回の事故でさらに最低で半年は工事が伸びることになった。また、新たに地上から穴を掘ることで多額の費用の発生が予想される。いくらかかるのか?
【回答】
現時点ではいくらかかるか未定

【4.同様の事故の可能性について】
今回は地中壁が90センチほどずれていたために、鉄部に当たって歯が破損したとのこと。同様の工事の予定は?
【回答】
地中壁を通過するのは合計4カ所、そのうち2か所は今回までで終わっている。残りは2か所でそれぞれ事業者の土地内に存在している。他の場所では同様の事故が起こらないよう求める。

【岩瀬の意見】
工事を再開してからわずか1か月で大きな事故が発生、原因はわからず、いくらお金がかかるかもわからない、というのはあまりにも問題です。工事費用も当初の予定の倍以上の2兆3千億以上と天文学的に膨らんでいます。しかも、それも陥没事故の前の数字。今後いくらになるかは全く不明です。これまでも何度も対策は十分と説明して、工事を強行に再開してきましたが、全くそうでなかったことが証明されました。原因の徹底的な究明とともに、住民の方の理解が得られるまでは工事を再開すべきではないですし、そもそも、当初の工事費用から倍近くになっている中で、工事自体が本当に必要なのか改めて検討が必要だと思います。