練馬区は昨年の11月、谷原保育園の閉園計画を突如として発表、保護者は戸惑い、閉園を反対する陳情には1万人を超える署名が。一般質問では閉園の撤回を改めて訴えました、概要を報告します。これまでの訴えはこちらをご覧ください。(https://iwasetakeshi.net/2022/05/best-interest-of-the-child-2/

【はじめに】
練馬区は閉園の理由について「一円たりとも無駄にしない」と説明、あたかも予算の無駄ともとれるような表現であり、閉園によって失われる子どもの利益が考慮されているとはとても言えません。また、閉園反対を求める1万人を超える方の署名にも、十分に理解していただくために努力すると回答。まるで、内容を理解していないために署名したかのようなものであり、署名者の思いを蔑ろにするものです。

練馬区は新規園が出来た段階で優先的に移れるよう配慮するとのことですが、保護者にとって大切なのは保育の理念や考え方も含めた保育環境すべてであり、単に場所を提供すればいいというものではありません。「転園を選ばせること自体が辛い」という声に区は耳を傾けるべきです。

【岩瀬の訴え、谷原保育園の存続を!】
練馬区は保護者のニーズを優先するとしていましたが、保護者の一番の願いは引き続き谷原保育園が存在し続けることです。子どもの最善の利益を守るために、区として谷原保育園の継続を求めます。

【区の回答】
谷原保育園は老朽化が進行し、将来の安定的な保育の提供に課題。民間の力を活用し、保育サービスの充実を図るために保育所を誘致する。

【岩瀬の訴え、議会で結論が出ていない中、区は手続き中止を!】
練馬区は新規園開設のために事業者の募集を開始するとしていますが、委員会では谷原保育園閉園の中止を求める陳情について、議論が尽くされていないことを理由に全会一致で継続審議を行うことを決定しました。議会での議論が続いている中で事業者の募集を行うことは議会を軽んじていると言わざるを得ません。少なくとも議会での結論が出るまで募集自体を中止すべきです。

【区の回答】
保護者の要望を受け、2023年度の入園申込に間に合うよう、5月に事業者募集を開始、10月までに決定する。議会への陳情は議会において審査されると考えている。

【岩瀬の訴え、保護者の声を聴き全体説明会の実施を!】
保護者からは今回の件は手紙一通から始まり、どんなに全体説明会の開催を求めても個別説明会ばかり、真摯に向き合おうとする姿勢が見えないとのことでした。保護者の声を聴き、練馬区として早急に開催すべき。

【区の回答】
現時点では区として改めて全体説明会を開催する考えはない。

【岩瀬の思い】
練馬区は保護者の声を聴くとしていますが、議会で審議中であるにも関わらず事業者募集を開始し、保護者が望む全体説明会の開催すらも拒んでいます。まだ使える美術館の建て替えのために70億円以上、稲荷山公園拡張で400世帯以上を立ち退かせるのに数百億円かけようとする一方で、「一円たりとも無駄にしない」ために谷原保育園を閉園にするのはあまりにも区民の思いとかけ離れていると思います。今後も議会で訴えます。