練馬区、低所得の子育て家庭へ新たに10万円の給付へ。「真に生活に困窮する住民」とは?

練馬区議会第4回定例会、補正予算として、急激な円安を背景した物価上昇が拡大・長期化するなかで「真に生活に困窮する区民」への更なる支援として、低所得の子育て家庭に対して、区独自の給付金を子ども一人あたり一律「10万円」を支給するとのこと。 […]

子育て世帯への10万円の給付…たくさんの声が届いています。

衆院選も終わり駅頭を再開、日々多くのご意見を頂いていますが、特に政府が決定した10万円分の現金と商品券の給付について様々なご意見を頂いています。 私自身、今回の給付は18歳以下の子育て世帯(収入970万円以下)が対象ということで、あまりに制度から零れてしまう方が多いと思います。 これまでもフードバンクに行くための交通費を節約するために、大泉学園から練馬駅まで1時間以上かけて歩いたという方、二回食料をもらうために2時からの配布だけど、朝の6時から並んだといった方からご相談を頂いてきました。相談いただいた方はお子さんがおらず、今回の給付では対象外、あまりにも多くの方が置き去りになっています。また住民税非課税世帯には別途給付するとのことですが、フードバンクなどに行く多くの方、僅かであっても税金を支払っています。https://iwasetakeshi.net/2021/05/corona-virus-14/ […]

ひとり親家庭 への支援について…あまりに酷い区の答弁。福祉の役割とは何でしょうか?

補正予算の審議において、経済的に困窮するひとり親家庭への支援を訴えたのですが区からはあまりに酷い答弁でした…。 区はひとり親を対象に看護師や保育士など学校で資格を取るために給付金を支給、補正予算では取れる資格の種類を広げるとのこと。それ自体は評価をしています。https://www.city.nerima.tokyo.jp/kurashi/jinken/hitorioya/kateikotogino.html しかし、この制度については以前よりこんな訴えを頂いていました。 「看護師の資格を取得したいと思いましたが、給付金はわずか月14万円。家賃を含めて家族全員が一か月暮らすにはとても足りません。バイトしようと思っても、学校での授業や課題さらに、小学生の娘が二人いるなかでほぼ不可能。窓口で相談したところ、足りない分は家族に支援してもらうか、どこかから借りるしかないと言われて、あきらめざるを得ませんでした。」 実際に制度を新たに申請するのは、年間で15-20人程度、その背景には経済的な事情があると考えられます。そのうえで、住宅扶助などの更なる支援を求めました。 それに対する区の回答、ひとり親に対しては十分に支援を行っていてこれ以上求めるのは贅沢である、といわんばかりの内容。子どもが二人いる場合には児童扶養手当など合わせて31万円の収入に達することもあるので必要ない、というものでした。 しかし、国の多くの制度と同様に給付を受けるためには多くの条件や制約があり、31万円ももらっている方、知る限りでは一人もいません。そもそも、ひとり親家庭の貧困率は5割に達している中で、ほとんどの方がゆとりのある生活をしているはずがない、区もわかっているはずです。 例外的な事例を取り上げて、それがすべての方に適用されるかのような説明をするということ、そして、増額を求めるひとり親がお金を欲しがっているかのような回答をするというのは、実際に苦しんでいるひとり親の方にとって非常に残酷なことです。 政治や福祉の役割は、支援の制度から零れてしまった方、届かない方に丁寧に寄り添うことだと信じます。一部の例外を取り上げて、あたかも何も問題がないかのように発言する姿勢は誠実な姿勢には見えません。今後の議会の中でも訴えていきます。

一人親世帯への給付金、なぜ受け取るのがこれほど大変なのでしょうか?

昨日、一人親の方からご相談を頂きました。 「今年3月に発表された国のひとり親世帯への特別給付金(5万円)、ようやく貰えると思ったら受け取るための書類があまりに多くて、給与明細書なども出さなくてはいけないとのこと。一人親でただでさえ忙しいのに、途中であきらめようかと思いました。全然、一人親に寄り添っていません!」 […]

ひとり親からの訴え。「私はチャレンジすることもできないのでしょうか?」

先日の決算では女性の自殺への対策とともに、コロナによって特に厳しい立場に追い込まれているひとり親家庭への支援のあり方について訴えました。(詳細は後ほど公開される議事録をご覧ください) 【ひとり親家庭の現状について】 コロナで多くの方が厳しい状況におかれている中で、とりわけひとり親家庭では、パートや派遣社員など非正規で働く母親が多く、解雇や雇い止めに遭ったり、休業などで収入が減ったりして、いっそう苦しい生活を強いられています。練馬区も独自に母子世帯に対する給付を行ってはいますが、いずれも一時的なものであり、コロナ禍が長期化する中で、助けにはなっても生活改善には程遠いと言わざるを得ません。 【ひとり親家庭が自立できるための根本的な支援を!】 そうした中で、区として何ができるのか、区が実施しているプログラムの一つにひとり親への自立支援があります。その一つの方法として、希望する仕事に就くために必要な資格を取るための支援を行う事は非常に重要です。 練馬区は「女性福祉資金」と、「母子及び父子福祉金」のなかで、資格取得のための資金を融資していますが、令和元年度に貸しつけた件数は併せてもたったの2件。なぜこれほど件数が少ないのでしょうか。 【区の回答】 ひとり親に対しては希望に応じて適切な支援を提供している。 【資格を取りたくても、窓口で断られているケースが!】 先日、小学生のお子さんを育てているシングルマザーから相談がありました。その方はずっと非正規で働いてきた中で、望む仕事に就くために「行政書士」の資格を取りたいと窓口で女性福祉資金を申請したところ「あなたがチャレンジするための資格ではない」と申込自体を断られ、看護や介護の資格を取るよう求められたとのことです。看護や介護を否定するものでは全くありませんが、その方の思いとは全く違うものです...。最後に彼女から言われたのが「私たちにはチャレンジすることすらもできないのでしょうか?」というものでした。どれほど辛かったか、考えるだけで胸が痛みます。なぜこんなことが起きるのでしょうか。 【区の回答】 区としては資金を貸し出す際に、ご本人の返済の可能性、能力、生活状況、自立につながるか、などを総合的に判断。そのなかで、他の資格をご提案することはある。資格の種類によって自動的に断ることはない。 【岩瀬の訴え】 そもそも申請の中身を判断するのは窓口ではありません。区としては申請者のために他の資格を勧めているとのことですが、ご本人からすると拒絶されているようにしか感じなかったとのこと。窓口で断られているということが昨年の申請がわずか2件という数字にも表れていると思います。今回、区は資格で判断することはないと答弁したので、今後の窓口の対応は改善されると思います。自立するということはただ働くということではなく、好きな仕事を尊厳をもって行う事です。区として、仕事を通じた自己実現の方法として資格取得をするということ、しっかりと支援するよう今後も訴えていきます。  

「東京都はひとり親のこと、考えてくれないのでしょうか?」

コロナ禍でのひとり親への支援について、東京都では対象となる家庭にカタログを配布し4品目を選ぶ、という形にしています。本日、カタログが届いた方からこんな訴えが届きました。 「カタログが届きましたが、そうめんやそば、あられ、お菓子、お米などお中元の内容かと思うようなものばかり。おむつは一種類しかないですし、必需品の粉ミルクもありません。申込は東武百貨店になっていますし、お中元のカタログギフトにしか見えません。お金や商品券の方がよほどありがたいです。東京都はひとり親家庭の暮らしのことを考えてくれないのでしょうか?」 コロナ禍で非常に厳しい暮らしを余儀なくされているひとり親の方にとって、カタログから4品を選ぶことよりも、お金や商品券を配る方が手数料もかからなかったはずですし、実用的だったはずです。 また、カタログにするのであれば、合う合わないがあるおむつの種類を増やすことや、粉ミルクなどの必需品をもっと加える必要があります。そもそもこれまでも指摘しましたが、この支援では障がい年金を受けているひとり親は対象にすらなっていません。委員会等を通じて都にも改善を求めたいと思います。

ひとり親への支援「なぜ私たちは見捨てられてしまうのでしょうか?」

先日の委員会で、コロナを受けてひとり親への練馬区、東京都、国からの支援について報告がありました。ひとり親への支援が行われること、そのことは評価できます。しかし私が許せないのは、練馬区と東京都の支援では最も必要な方、障害を持つひとり親には支援が届かない仕組みになっていることです。 練馬区と東京都が支援の対象とするのは、児童扶養手当を受けている方なのですが、現在の法律では、障害年金等をもらっている方は児童扶養手当を受けられない、という仕組みになっています。ですので、障害を持ちながら頑張って一人で子どもを育てている方は今回の支援の対象にもなりません。本来はこうした方こそ、行政が何としても支援すべきです。 この法律自体問題があり、来年からは障害年金と児童扶養手当の両方を受けとることが可能になります。国の支援では、児童扶養手当を受けていない方も支援の対象となっています。しかし、練馬区と東京都は、なぜか児童扶養手当を受けている方のみを対象としています。 私のもとに届いた声をご紹介します。 「コロナを受け、練馬区からひとり親世帯に対して5万円のお金がもらえると伺いました。これで助かる、と思ったら対象になるのは、児童扶養手当をもらっている方だけ。障害で年金をもらっている私は対象になりません。なぜ私達はいつも見捨てられてしまうのでしょうか? 困窮度が深まるほど、差別が放置されてしまいます。せめて区に対して、言いたい事は言おうとすると、たらい回しと全力の拒否、外野の心無いヤジに晒されてしまいます。しばらく恐怖で区とも話せませんでした。少数派は国では広すぎて見落とされ自治体レベルでは国の方針を踏襲して見過ごされます。なんとかしてください。」 区に対応を求めた所、「区の支援については、なるべく早く支給するために、既に把握している児童扶養手当の受給者に絞らざるを得なかった。またひとり親の方には様々な支援もある」といったことです。しかしそれは理由になりません。障がいを持ちながら、ひとりで子どもを育てている方のご苦労は想像を絶すると思います。その思いにお答えすることができず本当に申し訳ないです。議会で引き続き訴えていきます。

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