コロナ禍での差別や偏見について

先日、こんなご相談を頂きました。 「先日、知り合いのご家族がコロナに感染しました。彼女も息子も陰性ですが、濃厚接触者で10日自宅療養でした。その後、とても困ったことが起こっています。 職場を長く休んだのでとても心を痛めているのですが、職場のスタッフや管理職が、しばらく戻ってくれるなという雰囲気だそう。そもそも彼女は陰性ですし、陽性者であっても発熱から5日後にはまず他人に移すことはないそうです。 療養後の患者や濃厚接触者の職場復帰について、正当な勤務を行えるよう、行政として不安を払拭したり差別的な態度を取らないように各管理職に通達や指導をしてほしいです。」 […]

「なぜ、見た目でこれほど差別されなくてはいけないのですか?」HIV陽性者の訴え。

予算委員会の準備をしていたら突然一本の電話が。#HIV の陽性者の方から、切迫した声で「警察に一時間近く職務質問をされていて、なんとか助けてほしい」との訴えでした。かばんの中身を見せるように言われたとのことですが、HIVの薬や障害手帳なども入っていて、知られたくないとのこと。 […]

2021-03-05T15:16:28+09:002021年3月5日|Tags: , , , , |

★新たな出会い【地域のHIV陽性者の方のお話を伺って】

★地域に住むHIV陽性者の方からの連絡 予算審議の続くある日、一通のメールが。 区内在住のHIVの陽性者の方から相談したいとのことでした。私も参加させて頂いているHIVの方を支援するNPO団体「ぷれいす東京」から紹介されたとのこと。 ★ HIVに対する差別、酷すぎます。 さっそくお会いすると、その方は私と同世代、仕事中に吐血して病院で検査した際にご自身がHIVの陽性だとわかったとのこと。病気を原因に仕事も解雇され、生きる希望を無くし、しばらく治療も受けなかったとのことでした。そんな中でぷれいす東京と出会い、様々な支えを受ける中で、ご自身の経験を踏まえてHIVへの偏見を無くすための活動を行いたいと思うようになったとのことでした。勇気を出して私にも会いに来てくれたとのこと、さぞかし緊張されたかと思います。 以前はエイズは治らない病気とされていましたが、現在では適切な治療さえ得ることができればそんなことはありません。検出限界まで下がってしまえば性行為でも感染しません。日本ではいまだに差別や偏見が強く、当事者の半数以上が親や家族にも言えない状況にあります。私も海外でHIV陽性の友人がいましたが、日本での差別はその比ではないと感じました...。 ★地域での差別、偏見をなくすために 地域にも何名もの陽性の方が共に暮らす中で、今回の出会いを大切に、ぜひ今後お話を伺う機会を設けたり、区議会で訴えを行ったりと、地域でHIV差別を無くすための活動にも取り組んでいきたいと思います。

2020-03-12T15:57:47+09:002020年3月12日|Tags: , , , , |

練馬区の学校のジェンダー差別への取組、一歩前へ! なぜいつも男子が先?男女混合名簿導入へ

★なんで呼ばれるときはいつも男子が先なの? 先日の国際女性デー でも問題になりましたが、日本の男女平等ランキングは過去最低の121位。練馬区の小学校や中学校でもジェンダーに関連して多くの問題があります。その一つがこれまでも訴えてきた子どもたちの名前の呼び方(名簿)に関するもの。学校の名簿では男子と女子で分かれていて、なぜかいつも男子が先。 https://www.huffingtonpost.jp/2018/10/16/tokyo-gender-gap_a_23563176/ ★練馬区の学校での男女男女混合名簿への取組が進みます! 4月から始まる第5次男女共同参画計画において、「区立学校において、男女混合名簿の作成を前向きに検討し、男女平等教育を推進します」という表現が追加されました。ようやく第一歩です☺ 「小さいことだし、別にいいんじゃない?」と言われる方もいますが、小さいころからの刷り込みが大人になっても大きな影響を与えるものです。しかも練馬区の中学校では男女を一緒にしている中学校はゼロ校。23区の中でもあまりに遅れていました...。 ★中学校の女子の制服もスカート以外を選べるように一歩前進! 同じく、何度も議会で訴えていた中学校の制服(標準服)について、なぜ女子はスカートしかはけないの?女子だってスラックスなど選べるようにすべき!という主張についても、計画の中で「標準服の選択肢拡大」という表現が加わりました。まだまだ課題は多い中で、ぜひ今後も訴えていきます!

【精神障害者の地域生活を支えるために必要な資源とは】日本の三大健康被害要因の二位が精神疾患、患者は400万人。差別、偏見をなくすことが必要!

議会の合間、石神井保健所が実施した講演会に参加しました。講師は国立精神・神経医療研究センターの藤井千代さん、平日の昼間にも関わらず、会場には100人以上の方で超満員。 現在の日本では、精神障害の方は約400万人いるといわれています。そのうち、最も多いのが認知症で約50万人、うつが続いています。 藤井さんのお話では、社会ではまだまだ精神障害者に対する差別が多く残っているとのこと。例えば、メディアでは精神障害と犯罪が常に関連付けられていますが、データを見ると、実際に逮捕された犯罪のうち、いわゆる一般市民は全人口の0.21%なのに対し、精神障害者は0.1%。精神障害者の方が低い数字です。殺人や放火などの凶悪犯罪についても、ほとんど一般の方と犯罪率は変わりません。 ディズニーの映画でも、1937年から2001年までに作られた40本のうち、85%で精神障害者に対して「狂っている、発狂している」などの差別用語が用いられていたとのことです。 現在の日本における三大健康被害要因のうち、1位ががん、二位が精神疾患、三位が循環器系疾患となっている中で、地域での差別意識をなくし、地域で暮らしやすい社会をつくることの大切さを改めて感じました。 藤井さんのお話では、差別や偏見をなくすための一番の方法は、まずは学校できちんと精神障害について教えること、そして、精神障害を持つ方が身近にいることでした。 どんな箱物をつくることよりも、精神障害の方が身近に一緒に暮らせる環境をつくる、それが当事者の方にとっても、地域の方にとっても重要なこと、改めて思いました。

2019-07-31T19:46:08+09:002019年7月31日|Tags: , , , |

<在日コリアンとしてこの社会で生きるということ…私たちが地域でできること>

朝鮮学校の生徒の母親(オモニ)達からお話しを伺うイベント、終了しました。 土曜日の昼間にも関わらず、50人近くの方に出席いただきました。浦和から駆けつけてくださった方、赤ちゃん連れのご家族、高校の歴史の先生、地域の方々などたくさんの方に集まっていただきました。 最初に朝鮮学校無償化訴訟の原告弁護団で活躍する伊藤朝日太郎さんから、在日コリアンが「外国人」となった歴史が、日本による支配と一方的な措置の数々の結果でありこと、現在も続く社会的偏見や制度的差別の最たるものが朝鮮学校だけが高校無償化から除外されている事実であるということ、特に、実質上、朝鮮学校無償化を拒むために政府は文部科学省令の改正まで行ったも同然であるということ、そしてそれを裁判所は知りながらも、正そうとしないことなど説明がありました。 その後の朝鮮学校に通う生徒のオモニ(お母さん)の方々のお話、印象的でした。高校無償化裁判の結果を聞いて、この国には正義はないのかと愕然としていると、道路の反対側ではヘイトスピーチの団体が聞くに堪えない暴言を浴びせていたこと、それを聞いて子どもたちが号泣する姿をみて、絶望的な気持ちになったということを話されました。また、言葉と歴史こそが文化であり、学校教育を通じてそれを守ろうとするだけで差別を受けなければいけないことの不条理、子どもたちが、自分が朝鮮学校に通っていることを周囲に隠さなければいけないということ、普段は親切な方が、朝鮮学校に通っていると知った瞬間に態度が変わってしまうことなどを、涙を流しながら訴えました。 また会が終わったあとは、人権派を標榜していても、こと「朝鮮」「在日」というテーマになると、こういったイベントを企画する議員や市民団体は少ないので、嬉しかったという趣旨のコメントも頂戴しました。 私自身も、以前は「多文化共生」「マイノリティの権利」といいながら、いわゆる「重い」「センシティブ」なテーマだと思い込み、「朝鮮」というときに、(ヘイト等とまちがえられたくないこともありますが)無意識に声をひそめてしまうこともありました。議員になってから、また特に今回のイベントを企画する中で、当事者の方々とご一緒する機会をたくさんいただき、皆さんが自分と何ら変わらないということを再認識しました。また、在日コリアン、特に朝鮮学校の生徒たちが、行ったことすらなくても、北朝鮮という国家を一人ひとりが背負わされてしまうことの不条理を感じました。 今回、在日の方に対するこれほど強い差別や偏見があることを身をもって感じました。SNSで告知をしたところ、嫌がらせや中傷のメッセージが届いたり、皆さんのお宅を回ってイベントのお知らせをしたところ、普段は親切で柔和な方が、内容を伝えた瞬間に豹変して、差別に満ちた発言をされることもあり、諦めて話題を変えたくなりつつも、ここで説得しなくてはと踏みとどまるも失敗ということもありました。 一方でイベントを通じて希望もありました。参加者の方から、オモニの話を聞いて初めて自分のこととして状況を理解することができたという声や、地域の中で差別や偏見を一つずつ取り除くしかないといった声、今日の話を近所の方々にしっかりと伝えたいといった声もありました。そして、最後にオモニの方からは、「差別があるからこそ、逆にこうして日本の支援者(仲間)と知り合うことができた」という言葉をいただきました。 私自身、外国生活で人種差別を受けてきた経験がありますが、在日コリアンの皆さんにとっては、自分や先祖が何世代も生まれ育った国で、もはや「外国」でもありません。私が区議を志すうえで何よりも実現したかったのが、国が大きな方向を決めるにしても、地域で踏みとどまって、みんなが自分らしく暮らせる街にするために地道に働くということでした。だからこそ、今回のような企画はどうしてもやりたかったことの一つでした。票を失うとしても、これを貫かないのなら議員になった意味がないと思っていました。 結果として、参加者の方とオモニの方が思いを共有してくださって、改めてやってよかったと思いました。今後も、練馬区でもヘイトスピーチの禁止条例を作ることも含め、声を上げ続けていきたいと思います。

2018-12-09T00:25:09+09:002018年12月9日|Tags: , , , , |

部落差別は決して過去のものではない。練馬区人権セミナー「東京で部落差別と向き合う」同世代の方から話を伺って。

練馬区の人権セミナー「東京で部落差別と向き合う」に参加しました。講師は東京で部落問題について当事者として情報発信・啓発活動を行っているBURAKU HERITAGEのメンバー。(https://www.burakuheritage.com/) 同世代の彼女のお話、とても印象的でした。 お父さんの妹さんは、結婚の時に相手の家族から、「部落出身の親戚とは縁を切れ」と言われて消息不明になってしまった。彼女自身も中学生の時、学区域にあった企業が部落出身者に対して就職差別を行っていたことが新聞で取り上げられ、大変なショックを受けたとのこと。そんな中、一番辛かったのが、友人に部落差別の話をしても、「部落って何?今でもそんな差別があるの?」と、存在しないことのように扱われてしまうことだったそうです。 データを見ても、部落問題はなくなっていないばかりか、むしろ深刻化しています。東京都の調査では、「同和地区」出身者との結婚に関して、「家族や親せきの反対があれば結婚しない」、あるいは「絶対に結婚しない」という回答、平成11年には4.8%だったのが、平成26年には13.7%にまで増加しています。 練馬区の調査でも、「あなたのお子さんの結婚相手が「同和地区」出身の場合、あなたはどうしますか?」という問いに対して、「賛成する」と答えた方は、たったの24.5%でした(平成25年)。 特に近年ではインターネットの普及によって、部落差別を助長するような、住所や氏名などの個人情報が勝手に公開されたりして、ご自身や仲間のご自宅にもひどい嫌がらせの手紙などが送りつけられるとのこと。私も性的マイノリティや外国人の人権問題を訴えたところ、嫌がらせの手紙が届いて恐怖を感じたことがある中で、とても他人ごととは思えませんでした。 彼女の差別への向き合い方にも共感しました。ご自身が活動する中で、何人もの方に言われたのが「部落問題、そのうち知っている人もいなくなるし、何もしない方がいいんじゃないの?」という事だそうです。「寝た子を起こすな大作戦!」と呼んでいましたが、それに対して「この考えは、一見正しいことのようにも見えますが、でも、それは今、差別を受けている人に我慢してろと言っているのと同じ、だから、私は黙らずにしっかりと向き合う」とのことでした。 それでは、何が大切か。それは、どんな差別に対しても同様で、講師の方も仰っていましたが、当事者だけでなく、一人ひとり、社会全体がこうした差別を許さない、という覚悟や態度を勇気をもって明確に示すことだと思います。 練馬区でも平成27年ごろから、公共施設における差別的な落書きが急増しています。 部落差別解消法が昨年にようやく制定された中で、練馬区においても、法の理念が実現されるための具体的な施策を図るよう、議会でも訴えていきたいと思います。

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