最近読んだ本 「一人称単数」村上春樹

息子の「機関車トーマス」の絵本を買おうと本屋に行ったら、新刊で紹介されていたので購入。小説を読むのは久しぶり。10代から20代にかけ、村上春樹の表現が好きで「風の歌を聞け」「1973年のピンボール」など何度も読んでいました。「一人称単数」は短編小説集、印象的だったのは短歌をつくる女性との出会い「いしのまくらに」。 「二本の直線が交わりあうように、ある地点でいっときの出会いを持ち、そのまま離れてしまう。…あとに残されるのはささやかな記憶だけ。それでも、もし幸運に恵まれれば、ときとしていくつかの言葉がそばに残る。」 議員としての活動を通じて、いくつもの素晴らしい出会いと共に、別れもあります。亡くなった方、意見が合わずに離れていった方、遠くに引っ越した方。 そうした方々を思う度に、感謝と共に頂いた言葉を思い出します。一つだけご紹介すると、数年前に亡くなったある方は初当選した時、自分のことのように喜んでくれて、こんな句を詠んでくださいました。「一票の 重み実りて 柿若葉」。頂いた句は額に入れて事務所の壁にかけて、いつでも眺められるようにしています。 「一人称単数」、久しぶりに自分のことを振り返るいい機会になりました。よろしければご覧ください。