【精神障害者の地域生活を支えるために必要な資源とは】日本の三大健康被害要因の二位が精神疾患、患者は400万人。差別、偏見をなくすことが必要!

議会の合間、石神井保健所が実施した講演会に参加しました。講師は国立精神・神経医療研究センターの藤井千代さん、平日の昼間にも関わらず、会場には100人以上の方で超満員。 現在の日本では、精神障害の方は約400万人いるといわれています。そのうち、最も多いのが認知症で約50万人、うつが続いています。 藤井さんのお話では、社会ではまだまだ精神障害者に対する差別が多く残っているとのこと。例えば、メディアでは精神障害と犯罪が常に関連付けられていますが、データを見ると、実際に逮捕された犯罪のうち、いわゆる一般市民は全人口の0.21%なのに対し、精神障害者は0.1%。精神障害者の方が低い数字です。殺人や放火などの凶悪犯罪についても、ほとんど一般の方と犯罪率は変わりません。 ディズニーの映画でも、1937年から2001年までに作られた40本のうち、85%で精神障害者に対して「狂っている、発狂している」などの差別用語が用いられていたとのことです。 現在の日本における三大健康被害要因のうち、1位ががん、二位が精神疾患、三位が循環器系疾患となっている中で、地域での差別意識をなくし、地域で暮らしやすい社会をつくることの大切さを改めて感じました。 藤井さんのお話では、差別や偏見をなくすための一番の方法は、まずは学校できちんと精神障害について教えること、そして、精神障害を持つ方が身近にいることでした。 どんな箱物をつくることよりも、精神障害の方が身近に一緒に暮らせる環境をつくる、それが当事者の方にとっても、地域の方にとっても重要なこと、改めて思いました。