山田昌弘著「なぜ日本は若者に冷酷なのか」を読んだ。
日本は20年を超える経済停滞の間に若者の間で格差が発生(非正規社員30%、ニート60万人、未婚化増大・・・)。そして社会的弱者に転落した若者に冷たい(雇用・社会保障は中高年に厚い)。やさしい親に頼らざるを得ないが、親はいずれ亡くなる。
必然「下降移動社会が到来する」と言う。対策として新卒一括採用の見直し、年金制度改革、子ども手当の拡充、共働き夫婦を支援するための制度の強化などが挙げられている。
「若者に冷たい」政府や社会、このままでは日本はどうなるのか、悲観的になってしまう。
「明るい選挙推進協会」によると、前回衆院選での20代の投票率は37,9%と全体の59%を大きく下回っていた。私が住んでいた中南米の多くの国、投票は義務であり、若者がカフェやバーで政治の議論を繰り広げるのが日常的な風景だった。日本でも同じことを!とは言わないが、若者の意見を政治に反映させるには若者自身が投票所に行って存在をアピールする必要がある。