先日、練馬文化センターで開催された「日本と原発」の映画上映会に出席。
この映画、一般的な映画とは全く異なる。それは、第一にこの映画を作ったのは、映画監督ではなく、現役の弁護士(河合浩之)ということにある。この映画を企画した際、何人もの映画監督に声をかけたものの、いわゆる「原子力村」の圧力によって皆さんに断られてしまった。そこで諦めずに、自分が監督として映画を作る。まずはその不屈の精神に感動。

そして内容。この映画はそんな彼が、原発訴訟を扱う裁判官を説得することを一つの目的としている。だからこそ、推進派の主張を一つずつ取り上げ、その根拠を一つずつ論破している。例えば、ランニングコストの問題。推進派は他の原料に比べて原発のコストは安いと主張するが、それは、あくまでも発電に関わる直接的な費用だけであり、原発建設のために地元に落とされる補助金や、原発事故が起きた際の処理費用などを加味するとその額は文字通り青天井となり、計算することすらできない。

監督の「正義をかけて真実を明らかにできるのが訴訟であり司法である。」という言葉、それを本気で信じて全力で戦う姿に心を動かされた。