昨日は「市民の声ねりま」主催で子育てイベントを実施。

最近になって女性活躍省が創設されたり「女性が家庭でも職場でも輝く社会を!」というスローガンが立てられたりしているが、それは結局のところ、女性だけにさらなる負担を負わせる結果になりがち。むしろ、男性こそ職場だけでなく、地域や家庭でも輝くことが必要だ。例えば、日本では6歳以下の子どもを持つ家庭で家事育児にかける時間は女性が10時間近い一方で、男性はわずか1時間40分。この数字、先進国の中で、圧倒的に低い。こうした状況を変えていかない限り、社会はかわらない。こうした思いから、父親がもっと地域や家庭で輝くために、行政が果たすべき役割、改善すべき点を皆さんと話し合い、区政に皆さんの声を届けることを目的に実施した。

パパを対象にしたイベントというのはなかなか参加者が集まりにくいということもあり、今日もどれだけの方が集まるか最後まで不安だった。しかし、蓋を開けてみると、こどもたちを除いて合計で40名近い方が集まってくださる。しかも、その大半はいままでこうしたイベントに参加したことがないという方々。それだけでもすごくうれしい。

イベントの講師・ファシリテーターには、私とともに、年間1000人以上を対象に父親教室を実施している渡辺大地さん、そして、二人のお子さんを育てながらフォトグラファーとして活躍している井上さゆりさんを講師にお招きした。グループワークでは池尻せいじ議員もコメント。

井上さゆりさんには、スマホを使ってどうやったらいい写真が撮れるのかアングルや背景、距離の取り方など、非常にわかりやすく実践的にご講義いただく。

私からは日本における父親の子育てへの参加が、先進国の中で最も遅れているという状況を説明したうえで、練馬区における子育て支援政策の課題として、待機児童や病児保育、プレパパママ教室の内容等を挙げさせていただく。

そして、渡辺さん、子育ての行政の課題がどこにあるのか、全国の自治体との比較をしながら子育てのしやすい街とはどんな町か、ということをユーモアを交えながらわかりやすく解説していただく。

そして今回の目玉のグループワーク。保育活動(保活)をよりスムースにするにはどうしたらいいか、パパ・ママ教室の内容をどうしていったらいいか、そして、女性も男性も子育てと仕事を両立できるように企業と行政に求めることの3グループに分かれて議論を行った。

最初は皆さん、あまり意見が出なかったらどうしよう?と不安に思ったが、びっくりするくらいたくさんの意見が出る。そして出てくる意見も非常に具体的。例えば、保活では、地域での説明会の数が少なすぎる、自分の点数がわからない、窓口での対応が不親切、といったことから、最近では0-2歳用の保育園が多くできている一方で、3歳になったとき、再度保育園を探さなければいけない、といった切実なものも。また、パパ・ママ教室の改善についても、土曜日にしか実施しておらず参加できない、といった声や、産後の女性の体調の大変さなどにももっと言及すべき、といった非常に具体的なコメントをいただく。働き方の問題についても、在宅勤務等フレキシブルな働き方の促進、イクボスの育成、正規と非正規の待遇格差縮小や法定労働時間短縮の問題など、多岐にわたるご意見をいただいた。

今まで区政について関心のなかった方、こうしたイベントに参加したことがなかった方が参加してくれたこと、そして感想を拝見しても、初めて区政について関心を持っていただけたという方もいたこと、すごううれしい。そして、何よりもたくさんの(抱えきれないほどの!)行政に関する具体的な要望や宿題をいただけたこと、身が引き締まる思いだった。こうした声を今後、しっかりと議会や委員会へ届けるとともに、少しでもパパにもママにも子育てのしやすい練馬区を作るために貢献していきたい。