練馬区の2016年度の認可保育所等の1次申し込みの状況が公表されました。今後、2次申し込みの結果を受けて数字は変化しますが、ある程度の傾向はわかると思います。
(詳細は練馬区のウェブサイトをご覧ください。)
まず、認可保育所等の受入可能人数(募集枠)について。2016年4月時点の募集枠は合計で3,509名、これは一昨年(2014年度、2,691名)に比べて800名以上の増加、また、人数が多い0歳~2歳を見ても一昨年(2,066名)に比べて600名近く改善した2,657名となっています。
(詳細は池尻さんのブログをご覧ください。)
しかし、申し込みの人数もここ数年は毎年300名程度のペースで増加しており、今年は4,619名(前年比315名増)になっています。その結果、全体の倍率(受入可能人数÷応募数)は1.32倍、募集枠と応募者数の差は1,110名でした。特に0歳~2歳については厳しく、倍率は1.5倍、募集枠と応募者数の差は1,300名に達しています。
練馬区が発表する待機児童の数は年々減少しており、2014年は487名、2015年4月の段階は新基準では176名とされました。しかし、そもそも待機児童の定義自体があまりにも厳格である、という問題があります。例えば、現在の基準ですと、保育所等に入れず、やむなく育休を延長せざるを得なかった方や、希望していないにも関わらず、通える範囲に空いている認証保育所、地域型保育事業(小規模保育や保育ママなど)があった場合なども待機児童に含まれません。
単純に認可保育所等の募集枠と応募者の差は、一次募集の段階で1,110名も存在しています。こうした状況に対して、2月27日には練馬区在住の方々が区役所に対して状況の改善を訴えています。(⇒記事を読む)
私も、どの認可保育所等にも受からなかったという悲痛な声や、仕事を辞めることを考えざるを得ないといった切実な相談もいただいています。
こうした状況を改善するためには、包括的・抜本的な対策が必要なのですが、短期的な話としては、まずは緊急対策としてすぐに対応できる小規模保育の増加などの緊急の対策を図るといった対応が必要だと思います。