「みんなの学校」(子どものための音楽療法サークル「音の輪」主催)の上映会に参加しました。この映画を見るのは2回目。何度観ても、感動するとともに学校はなんのためにあるのだろうと考えさせられます。

映画で取り上げられている大空小学校は全校生徒220名の内、30名が特別支援の対象です。この学校の大きな特徴は、「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」を理念にすべての子どもたちが同じ教室で学ぶ点にあります。

映画の中での校長先生の言葉、印象的でした。最初に赴任した時、廊下を走り回る子供がいて、「この子さえいなかったら、と思ってしまう自分がいた。でもそれでみんなの学校なんてできるわけがない」と我に返ったそうです。

「子どもたちを信用しないから、子どもも大人を信用できない」「重要な事は周りのこどもを育てること」「大切なことはそれぞれ個人が持つ力をどれだけ伸ばせるか、最初から100メートル泳げる子と浮くことで精いっぱいの子が同じ尺度で測れないのと同じ。」一つ一つの言葉に先生の信念を感じました。

また、映画を見るたびに公教育の役割について考えさせられます。
これまで、保護者の方から「学校の先生から『お子さんは大人しく授業に参加できないから、特別支援学級(教室)に通ったほうがいい』」と、どのようにしたら授業に参加できるかということを一緒に考えるというような姿勢の欠片もなく、一方的に言われてしまった」といったご相談をいただいています。

子どもの学校で示しているように、子ども一人ひとりにあった保育や学びのあり方を考えるべきだと隣で遊ぶ息子を眺めながら改めて思いました。

http://minna-movie.jp/