都市整備委員会、石神井公園駅の南口西地区の再開発計画に関連して、委員会で石神井庁舎の移転に向けて練馬区と事業を実施する組合とで覚書を締結したと報告。この計画は駅の南口に100メートルの高層ビルを建てる事、あわせて大きな道路を通すことを主旨としていて、練馬区は高層ビルの3階から5階までの3フロアを買い取って、現在の石神井庁舎から移転するとしています。しかしなぜ今、締結するのか、あまりに問題が大きいと思います。

1.いくらかかるかも分からないのに、なぜ覚書を結ぶの?

3階から5階までの3フロアの費用として、これまで概算で30億円としてきましたが、今後の物価高騰によって値段は変わる可能性もあり、面積も分からない中で確定できないとのこと。さらに、毎年発生するであろう管理費や修繕積立費なども、共産党の島田さんからピアレスと同じ単価とした場合、年間で3千万以上では、と指摘された中で、区としては現時点では全くわからないとのこと。全て税金で行おうとするなかで、なぜ金額もわからないまま購入を前提とした覚書を締結したのか、問題だと思います。

2.そもそも、なぜ移転する必要があるの?

練馬区は駅の近くに公共施設を集中することで、区民の利便性が高まると言います。しかし、現在の石神井庁舎も駅から歩いて5分圏内。なぜわざわざ30億以上も払って新しいビルの中に移転する必要があるのでしょうか?もし移らなければ、年間数千万円の可能性もある修繕費も必要ありません。また現在の庁舎は5千平米ですが、移転先は概ね2600㎡、現在の半分の面積になってしまいます。

3.裁判が続いているのに、なぜ今覚書を締結するの?

さらに、石神井公園南口の再開発については、立ち退きを求められている住民の方々等が中止を求めて裁判を起こし係争中です。民主主義は多数決で多ければいいというものではなく、すべての住民の理解を得るために区として努力をすべきですし、判決が出ていないにも関わらず、事業を進めるというのはあまりに乱暴だと思います。

練馬区は美術館の建替えに80億円、そして今回の石神井庁舎の移転だけでも30億円以上、石神井再開発全体では100億円以上とも言われる多額の税金を使おうとしています。しかし、今の練馬区に必要なのは、生活に困窮する区民の暮らしを守るためにこそお金を使うことだと思います。引き続き議会で訴えていきます。