2022年度の決算審議、都市整備費では地域の児童遊園について取り上げました。氷川台駅の近く、氷川神社の境内に隣接する場所に #氷川児童遊園 があります。500㎡におよび、1952年に設置された区内で最も古い園の一つです。70年以上にわたり多くの子ども達がここで遊び、さらにその子ども達が利用してきました。
【質問1:なぜ練馬区は議会にも相談せず大切な公園を交換したの?】
現在、氷川児童遊園に隣接する氷川神社で本殿、社務所を再建する計画が進んでいます。神社はその費用を捻出するために建売住宅を建設する計画で、敷地を確保するために、練馬区に対し児童遊園を神社が持つ他の土地と交換するように要請があったとのこと。
区は要請に合意し児童遊園を閉鎖。事業者によって樹木は伐採され、遊具も全て撤去されました。しかし、情報公開請求をしたところ、区と神社の間で土地交換について合意する公文書は存在せず、単なる口約束しかありませんでした。
条例で設置されている児童遊園を、議会への相談や報告もなく、公文書すら作らずに交換し、事実上処分してしまいました。なぜこんなことをしたのか、その根拠をお答えください。
【区の回答】
現在の児童遊園は道路に面しておらず、防犯上の課題もあった。接道する同面積の土地の交換ということで、区にもメリットがあり同意。正式な契約はこれからになる。閉鎖については、隣接地で工事が続く中、条例で利用が危険であると認められる場合などやむを得ないと認められる場合においては、児童遊園の利用を制限することができるとされている。全ての公園の閉鎖を議会に報告するわけではない。
【岩瀬の主張】
交換といいますが、新たな児童遊園が出来るのは来年の11月、これまでの期間を含めると2年近く使えません。この地域にはいくつもの保育園も存在、多くの子どもや保護者も使っていました。人々に愛された児童遊園を議会に報告もせずに口約束で交換し事実上、処分してしまったことは問題です。
【質問2:新しい公園、なぜ住民の意見を聞いてくれないの?】
氷川児童遊園にはたくさんの遊具が存在し地域の子ども達に愛されてきました。交換された後も、住民がせめて、これまでと同様に、遊具を複数設置するよう求めた所、事業者は事業主負担のため滑り台しか設置できないと回答。また、予定地にある立派な木を残すよう求めても、既存の木は伐採するとのこと。今回は先方の依頼を受けて区が交換に応じたもの。にもかかわらず、なぜ住民の声を聞けないのでしょうか?交換ならば最低限、既にあった児童遊園と同規模の遊具を設置させるべき、また、事業者ができないなら、練馬区が責任をもって設置すべきです。
【区の回答】
事業者の責任で整備するのが第一だが、今回は区が公園整備を進める際のやり方に準じて丁寧な対応をするよう事業者に求める。
【岩瀬の主張】
今回の児童遊園は70年以上の歴史を持つ児童遊園に代わるものであり、丁寧な対応を求めます。
【質問3:神社の森を残して!】
神社を再建するプロジェクトでは、8月の段階で神社の敷地全て、3200㎡におよぶ樹林地の伐採届が練馬区に出されていて、区域内には6本の保護樹木、そのうちの一本は区内に80本しかない練馬の銘木に指定されています。これほど大量の緑が失われるというのは練馬区にとって大きな損失であり、なるべく残されるよう、練馬区として働きかけをすべきです。
【区の回答】
神社の樹林を全て切る計画だったので、既存の木をできるだけ残すよう指導している。保護樹木の6本のうち1本は倒木の恐れがあるので伐採するが、他は残すよう要請する。
【岩瀬の思い】
今回の件は一つの児童遊園の交換に留まる話ではなく、行政と議会との関係、住民との協働、緑の保全など多くの示唆や問題を含むもの、だからこそ今後の丁寧な対応を求めます。