新桜台駅近くの古民家を改装してオープンしたカフェ『オーフェン』。障がいのある方の就労の場としてカフェ運営やお菓子づくりに取り組み、「地域で安心して長く暮らせる居場所」をつくろうと挑戦を続けています。本日のイベントではカフェのオーナーの西谷弾さんをお招きして、開設の経緯や思い、今後の目標などを伺いました。
本日のイベント、土曜の午後にもかかわらず、20名以上の方にご参加いただきました。西谷さんのお話で特に胸に残ったのは、「障害者にもきちんと工賃を払いたい」という強い思いでした。就労継続支援B型の工賃は低い水準にとどまっており、練馬区の令和4年度の平均は月額12,714円、時給換算で300円程度という現実があります。こうした状況を変えたいと、映画「チョコレートな人々」からも影響を受け、ご自身でカフェを開く決断をされたとのことでした。
また、障害者の方にも高い工賃を払うために、あえて株式会社として立ち上げたこと、その結果、資金調達や公的支援の面で制限が多く、運営面では大きな苦労があることも率直に語ってくださいました。それでもなお、利用者の方が誇りを持って働ける場をつくり、地域の中で役割を持って生きていける仕組みを形にしようとしている姿勢が真っすぐに伝わってきました。
今後については、将来的に相談支援事業やグループホームなど、働く場だけでなく「暮らし」を支える分野全体に関わっていきたいとのこと。
『オーフェン』の挑戦が地域に広がっていくよう、ぜひ多くの方にも知っていただき、足を運んでいただけたら嬉しいです。
