今定例会の中で、「議会って何だろう?」と考えさせられる事がありました。
先日もご報告しましたが、改めて経緯をお伝えすると、発端は、一般質問初日(6月2日)に公明党議員が共産党を名指して、事実関係が不明な問題を取り上げ、非難を行ったことでした。
そして翌日(3日)、共産党議員が批判に対して、同じく一般質問の場を通じて、反論を行うとともに、公明党議員の発言を「事実無根のものも含まれている」として否定しました。すると、直後に公明党から、「全くの事実である」と共産党議員の発言の取り消しを求める動議が出されました。
問題はこの後です。
池尻議員などが議事進行(議事の進め方について異論や要望、確認する点がある際に議長に対して発せられる)の動議を求めたにも関わらず、議長はそれを受けずに多数決を強行し、動議は賛成多数で可決されてしまいました。
今回の一連の流れの中で、議会運営上、大きな問題があります。1つは「事実無根の発言がある」と「全く事実」という2つの意見が出ている中で、その事実関係を調べもせず、「全く事実」という一方の意見だけを取り上げ、強行に採決したことです。もう一つは、2名から動議が出されていたにもかかわらず、それを無視したことです。
議会における議員の発言、それは最大限、尊重されるべきもので、発言の取り消しを求めるには最大限の配慮と、適切な手続きに則って行うべきです。
双方が異なる見解を述べている中で、議会として事実を確認せず、また、優先すべき議事進行の動議すら受けない中で、議会として片方の議員の発言の取り消しを求めることを多数決で決定してしまいました。
これは単に一部の会派間の問題ではありません。こうした議会運営が認められるのであれば、真偽に関わらず、今後、どのような発言であろうと、動議によって撤回させられてしまう、そんな状況にもつながります。
こうした状況を受け、日本共産党練馬区議団、生活者ネットワーク、市民の声ねりま、オンブズマン練馬、市民ふくしフォーラムの5会派(合計13名)は自体の重大性を鑑み、議長に動議の撤回、取り消しを含む議事のやり直しをもとめるとともに、共同の記者会見を行い、5会派13名が一堂に会して、それぞれの思いを訴えました。
この問題に対してこの会期の中で、会派としても、しっかりと向き合っていきたいと思います。