来る11月28日(土)、父親の主体的な子育てをテーマに、年間1000人以上に父親教室を実施し、「産後が始まった」などの著書もある渡辺大地さんを練馬区にお招きし、父親の主体的な子育てについてのイベントを行う。
去年も渡辺さんをお呼びしたイベントを実施し、50名以上が参加。今回はさらに大きくして80名の会場を予約。
今日はイベントの進め方と共に、子育てに関わる基本的な考え方や、男性が子育てに主体的に関わる上で問題となっている点など、ざっくばらんにお話した。
大地さんの経験では、そもそも、男性の子育てに関する知識が少なすぎることが大きな問題とのこと。例えば、ある企業で幹部社員向けの研修を行ったところ、国の制度として男性も育休を取れるということを誰も知らなかったとのこと。また、知識不足もあって、制度の運用・活用がうまくなされていないとのこと。具体的には、育休は続けて一週間とるのが通例になってしまっているため、出産に立ち会うために出産日から1週間休暇をとっても、奥さんが退院するまで家で何をしていいかわからず、仕方がないから庭の草を抜いていたという笑えない話も。
むしろ必要なのは退院後なのに(実は私も同じミスをした。が、赤ちゃんのアレルギー対策で布団を全部干したりダニ取マットを設置したり病院からの母親向けブックレットを読破したりでなんとか時間を活用した)…
だからこそまずは、男性は、産後の体調も含めた母親の負担がどれだけ大変かということと、子育てに関する制度を含めて基本的な知識を得ることが必要とのことだった。
私も、子育てにおいて男性が主体的に責任を持つという姿勢が欠けていると考えに同意。議会でも取り上げたが、特に海外生活が長かったこともあり、息子を育てる中で考えさせられることがいっぱいあった。例えば日本では家庭と仕事の「両立」は女性の問題と考えられている。
「イクメンね」という言葉は、例えば英語では存在しない。 私が住んでいた国々(先進国のカナダだけでなくパキスタン等含め)では、ライフワークバランスというか、ライフのほうが非常に重要視され、家族での役割を蔑ろにする男性はむしろ非難の対象だった。また、アメリカに住む従姉の話では、最近では”I am pregnant”(私は妊娠しているの)とは言わず”We are pregnant”(私たち夫婦は妊娠しているの)というらしい。海外に比べ、日本では男性はまだまだ片手間で子育てに関わっていると思われても仕方ない。
去年、渡辺さんをお招きしたイベントで一番印象に残ったのが、ある女性が言った”夫は言われた事しかやらない”という言葉だった。妻が子育てに望むのは夫も責任を持って主体的に子育てに関わること。例えば、任意の予防接種についてどれを打つか考えること、子どもが病気になった時、薬を飲ませるか考えること、そんなことだ。それに、子どもと関わり、遊ぶことだけが子育てではない。例えば、エアコンのフィルターや洗濯機の排水溝を掃除すること、埃が落ちないように、水拭きすること。こうした家事も率先することが本当の意味での子育てに繋がることを反省と共に学んだ。
だからこそ、今回のイベントの目的。参加者の皆さんと楽しみながら、どうやったら男性が子育てに対する責任感を共有できるようになるか、考えるとともに、男性がもっと積極的に子育てに関わるために、行政としてどんな形で支援ができるか、アイデアを出し、実現することを目的としたい。
これから2か月、イベントを素晴らしいものにするためにぜひ頑張っていきたい!