昨日の交通対策等特別委員会で、西武新宿線(井荻~西武柳沢駅間)の連続立体交差計画とそれに関する道路計画について、都市計画決定に向けての報告がされました。9月2日の練馬区の都市計画審議会で付議されその場で決定されることになります。
西武新宿線について、練馬区では武蔵関駅と上石神井駅周辺が対象になります。この地域は線路がそのまま通っているために、1時間に40分にわたり横断できない「開かずの踏切」と呼ばれる箇所も存在しています。その方法について、練馬区や西武鉄道は高架化を主張するのに対して、地域の住民の方からは、多くの家が立ち退かなければいけないということや環境への影響から、地下化を求める声が上がっていました。
今回、高架化ということで都市計画が進もうとしています。練馬区は高架化にする最大の理由として高架化だと700億円以上高くなるとして事業を進めようとしています。
道路建設や街づくりなどでは、様々な立場や考えがある中で、最初からすべての住民の意見が一致することは不可能です。ただ、そこで大切なことは、様々な意見の方が合意できるように丁寧にやり取りを続けること。決して数の力や大きな声で、少数派の意見や権利を無視することではありません。
私は「民主主義はめんどくさい」と言われますが、それを引き受けることこそ行政に求められていることだと信じます。区は何度も説明会を行ったといいますが、それはあくまで区から住民に説明をする場、住民の意見を真摯に受け止め、反映させる場ではありません。今回の件は現在の政治の問題の縮図でもあると思います。
コロナ禍で住民との話し合いも満足にできない中で、都市計画を決定させる必要があるとはとても思えません。今後も住民の声に真摯に向き合うように求めていきます。