先日、「平和を育てる大泉9条の会」が主催した高畑勲監督の講演会に出席しました。

高畑監督は大泉在住で、「アルプスの少女ハイジ」、「火垂るの墓」、「かぐや姫の物語」などを生み出すとともに、憲法9条に象徴される平和の大切さを訴え続けています。本日お話を伺うことを楽しみにしていました。

高畑監督のお話、太平洋戦争のことから、現在の安保関連法制や辺野古基地問題まで多岐に亘っていましたが、それぞれの問題の背景には「和をもって貴しとなす」に象徴される「同調圧力の強さ」や「空気を読むことに長けている」といった日本人気質もあるとのことでした。

例えば、太平洋戦争についても、始まる前には米国との戦争は勝てるはずがない、といった意見も多く上がっていたものの、一度始まったら協力せざるを得ないといった雰囲気ができあがってしまったとのこと。だからこそ、大切なのは、回りを気にせず、どこまで信じぬけるか、また、同調圧力に屈することのないように、しっかりと意識をしなければならないとのことでした。そして、しっかりとした判断基準を持つためには、歴史を学ばなければならない、という事とともに、戦争ができないよう規定している憲法9条を守らなければいけない、とのことでした。

主催者の方も仰っていましたが、「かぐや姫」のエンディングロールで流れる歌詞に「今のすべては過去のすべて、今のすべては未来の希望」とありますが、監督の訴えそのものだと思います。

議会の中でも、同調圧力は非常に強く、その中で自分の意見を貫くことに、折れそうになることもあります。しかし、その中でどのように抗っていくのか、その勇気をいただける、素晴らしい機会でした。