昨日の委員会、2016年(平成28年)に全国の小中学校で実施された体力テストと生活・運動習慣調査の結果が報告されました。この調査は毎年行われているものです。
まず体力テストの結果について、これは握力、50m走、ボール投げ、立ち幅跳びなど8項目で調査しています。

総合点を見ると、練馬区の小学生、男女を問わず多くの学年で全国、そして東京都の平均を下回っており、中学生になると、全学年で平均以下となっています。特に「ボール投げ」では、中3の男子では全国平均が24.2m、都の平均が22.8mに対して、区は22.1mと全国平均よりも2m以上低い数字です。(この背景には、公園でのボール遊びも禁止されている中、区内でボール投げをできる場所が減っているからではないかと思います。)また、運動の実施状況を見ても、中三男子で(全く)「しない」と答えている生徒、全国平均は2.6%(女子は13%)に対して、練馬区では男子で9%、女子は17.9%と大きな差が発生しています。

生活調査の結果も深刻です。小学校6年生では男女ともに1%以上が朝食を(全く)「食べない」と答えており、中3になると男子で3.6%(全国平均は1.9%)に達しています(なお、女子は1.8%で全国平均より低い数値です)。睡眠時間も、6時間未満の児童が小学生6年の男子では5.2%(全国平均は4.7%)で、中三になると男子で15%、女子で16.5%(全国平均は13.5%、16%)となっています。

さらに深刻なのは小学生、中学生ともに朝食を食べない比率、そして睡眠時間が年々悪化傾向にあることです。背景には、教育、貧困、子育て、など多くの要素があり、これまでのような学校の問題か家庭の問題か、という観点では本質は見えてこないと思います。
この問題は単に毎年行っている体力テストや生活習慣の結果が悪かった、ということに留まらず、地域全体の課題であり、単に学校として数値をあげることに注力するのではなく、区としてその背景をしっかりと分析して、丁寧に対応をすることを求めました。