練馬区に住む外国籍の方は増加を続け、9月の時点で20,800人。今年の1月から9月までに新たに区民になった方のうち20%が外国人でした。こうした中、日本語の理解に課題のある子どもへの学校での支援はますます重要になっています。2018年度に練馬区で日本語の指導が必要な児童・生徒を受け入れた学校の数は小学校では40校、中学校でも18校(合計58校)、区内の半数以上に上りました。

区では、日本語の習得が不十分な児童・生徒を対象に、日本語の講師を学校へ派遣しています。しかし、重要な役割を担っているにも関わらず、日本語講師は区の職員ではなくあくまで「ボランティア」(有償)として位置づけられています。そうした中、今回は日本語講師の待遇の改善を求めました。以下、概要をご報告します。

【岩瀬の訴え】
日本語講師には専門的な知識・経験が求められます。また、学校内での活動を行う中で個人情報の守秘義務など多くの責任も発生します。重要な役割を担う日本語講師をボランティアにお願いし続けていること、また7年前に時給を半額に引き下げ、そのままにしてきたことは区の多文化共生政策を考える上で大きな問題です。

今年の6月には「日本語の教育の推進に関わる法律」いわゆる日本語教育推進法が国会で成立しましたが、その目的の一つは学校等における「日本語教育の水準の維持向上」です。同法に則って日本語講師の身分と権限、責任を明確化すること、具体的には会計年度任用職員としての雇用、短期的には謝金の単価の向上などを図るべきです。

【区の回答】
会計年度任用職員は、まさにその名の通り年度を通して雇用していく制度です。日本語の講師につきましては、比較的期間が短いということもあってこの会計年度任用職員とはしていかないという考えです。国や都の動向を注視しながら必要に応じて検討を考えて参りたいと思いますが、日本語講師については来年も同じような形態で進めていきたいと考えてございます。

【岩瀬の意見】
練馬区は来年度以降も日本語の指導をボランティアにお願いするということでした。東京オリンピックでも問題になりましたが、専門性や経験が求められる中でいつまでも区民の「善意」や「やりがい」に頼るべきじゃありません。身分や待遇、責任が明確化されるよう、今後も訴えます!