練馬区は東京都から初めてヘイトスピーチを認定
練馬区でもヘイトスピーチは増えていて、10月には東京都は初めて、練馬区と台東区で行われた街宣活動をヘイトスピーチに認定しています。練馬区に対しては何度もヘイトスピーチを禁止する条例を策定すべきと訴えてきましたがなかなか進んでいません。そうした中、「ヘイトを許さない街づくり―国立市に学ぶ」に参加しました。講師は市議の #上村和子 さんと人権・平和のまちづくり審議会委員の #押田五郎 さんでした。
国立市人権を尊重し多様性を認め合う平和なまちづくり基本条例ってどんなもの?
国立市では、今年の4月に「国立市人権を尊重し多様性を認め合う平和なまちづくり基本条例」が施行しました。
この条例の特徴は基本理念として「ソーシャルインクルージョン」の考えを示している点です。ソーシャルインクルージョンの基本的な考えは「誰のことも排除しない」ということで、この条例ができたことで、すべての施策の根底にはソーシャルインクルージョンの視点が求められることになります。
本当に一番困っている一人のために動ける政治家こそがみんなのために動ける政治家である
講演された上村さんや押田さん、そしてご紹介いただいた故佐藤元市長の言葉にはとても重みがありました。
「議員の仕事は(差別を受けている)当事者よりも一歩先に行くことであり、議員が先頭に立って叩かれるべき」、「人権の問題の前には保守も革新もない」、「政治家である前に一人の人間でなければならない」、「本当に一番困っている一人のために動ける政治家こそがみんなのために動ける政治家である」言葉の一つ一つがとても印象的でした。
練馬区では条例は「必要ない」という答弁
ソーシャルインクルージョンについては5月に国立市への視察を行った後、私の一般質問でも取り上げました。練馬区の回答は「すでに男女共同参画計画のなかで誰もが安心して地域で暮らせるための支援を施策として位置づけ、改めて人権課題についての条例の制定や基本方針をまとめる考えはない」といったものでした。
ソーシャルインクルージョンは理念ではなく実践そのもの。練馬区でもぜひ導入を!
しかし、上村さんもおっしゃったようにソーシャルインクルージョンは理念ではなく政策であり実践そのものです。基本理念として示すのではなく、それぞれの施策の中でどのように具体化していくかを問うものです。それは例えばヘイトの問題であり、非正規公務員の問題であり、学校の子ども達の問題であり、外国人やLGBTの問題でもあります。国立市の活動を参考にしながらあきらめずに地域の中で繰り返し条例の制定を訴えていきたいと思います。(写真は5月に国立市役所を視察した時のものです)