本日の練馬区議会 の区民生活委員会で、住民の方から出されていた「選択的夫婦別姓に関する陳情」について議論がありました。この陳情は、議会として、国に対して選択的夫婦別姓を認める法律を作るための働きかけをしてほしい、というもの。しかし、練馬区議会では結論が先送りになってしまいました…本当にそれでいいのでしょうか?
1.なぜ必要なの?
選択的夫婦別姓は結婚した後でも夫婦別姓を選択できるというものです。世界でも法律によって夫婦別姓が認められていないのは日本のみといわれる中で、結婚後にどちらかの姓を選択しなければいけない、という視点だけでなく、結婚した後に男性の姓を選択する夫婦が96%に達していて、多くの女性が喪失感を感じているという現状があり、ジェンダー平等の視点からも早急に改善が必要です。
2.練馬区での議論の結果は?→結論は先送り!
本日の委員会では議論が行われましたが、共産党、立憲民主党、生活者ネットワークが区議会としても選択的夫婦別姓を進めるために議会として結論を出すべき、と訴えた一方で、自民党、国民民主・無所属、NHKから国民を守る党、は議論を継続すべき、としたことで結論は先送りになりました。
3. 委員会でのやり取り→夫婦別姓を実践する島田拓議員の発言
私は当委員会に所属していないので傍聴席から応援していたのですが、夫婦別姓を実践している共産党の島田拓議員の発言は印象的でした。
島田さんは夫婦別姓が法律で認められていないことで、子どもが生まれたとしたらどちらの姓にすればいいかといった悩みや、もしお連れ合いが病気になったとき手術への立ち会いなどが許されないかもしれない、どちらかが先に亡くなったときに相続の権利がないので遺言書をつくらなくてはいけない、といった具体的な課題を挙げたうえで、夫婦別姓を導入しても同じ姓にしたい方はこれまで通りできるのだから何も問題はない。今、許されなくて苦しんでいる方を救うためにも夫婦別姓を実現して欲しい!と訴えました。その通りだと思います!
他方で、結論を出すべきでない(継続して審議すべき)という理由として、「選択的夫婦別姓が日本の文化、歴史に馴染まない」といったものや、「世論調査の結果を見ると必要ないという回答が多い」、「選択的夫婦別姓になったときの子どもへの影響が心配」、といった声があがりましたが、どれも理由になっていません。そもそも日本で1875年に「氏(姓)の使用が義務化」された際にも、当初は夫婦別姓制度でした。1898年の旧民法によってはじめて夫婦同姓が決まったものでせいぜい120年程度の歴史しかありません。。
結論:いつになったら練馬区は変わるのか??
23区ではすでに8区で同様の意見書が採択されています。特別区以外でも、西東京市などでも意見書などが採択されています。都内だけで今年に入って18の自治体で採択されているとのこと。なぜ練馬区は結論を出すことすらできないのでしょうか?今回の結果はとても残念ですが、あきらめずに実現のために訴えていきたいと思います。
(写真はウィメンズマーチに参加した時のものです。)