★練馬区の来年度のお金の使い方について、議論が続いています!

現在行われている予算特別委員会では毎日、練馬区の来年度のお金の使い方について費目(項目)ごとに質疑が行われます。私たちの持ち時間は一回14分、わずかな時間ですが少しでも皆さんの思いを届けるために準備に一か月近くをかけています。

環境費ではあまりに遅れている練馬区の地球温暖化対策の改善を訴えました。世界中で二酸化炭素の削減に取り組んでいる中で、なぜか温暖化防止のために大きな道路を作る!と言っています。一体何を考えているのでしょうか?区とのやり取りをご報告します。(詳細は議事録をご覧ください)

★地球温暖化で異変が!世界では3千万人もの難民が発生!

今年の冬は1946年の統計開始以降、最も暖かくなりました。地球温暖化によって世界では3千万人近い難民等が発生しています。私自身、議員になる前は国際協力の活動を行っており、環境省のプロジェクトで、温暖化対策のためにケニアやタンザニア、ウガンダなどアフリカ6か国で活動を行っていました。家や生活を奪われた家族をこの目で見てきた中で地球の温暖化を止めるために練馬区としてもしっかりと向き合うべきだと思います。

1.練馬区の温暖化への取組は下から二番目!国に従うだけでいいの?

国連のグテーレス事務総長は2019年、気候危機に対して各国が2050年までに温室効果ガスの排出量を実質「ゼロ」にすることを求めました。

こうした中、練馬区が現在作っている「環境基本計画2020」において、2030年までの温室効果ガスの削減目標は基準年の2013年に比べてわずか「26%」、同じ期間では下から二番目に低い目標でした。
なぜこれほどに低い数字なのでしょうか?今から目標を変更するとともに、区でも2050年までの「排出ゼロ」を宣言すべきです!

【区の回答】

26%というのは国が示した数値に従いました。まずはこの目標の達成に向けて頑張ります。

【岩瀬の感想】

練馬区は地方「自治」体であり、国の示した数字にすべて従う必要はありません。実際、他区では独自の目標を立てていて、その結果練馬区は下から二番目!地球温暖化を自分事として捉えるならば、区としても自分で考えて目標を立てるべきです!

2.地球温暖化防止のために大型道路を作るなんて本気なの?

今作っている「環境基本計画2020」で驚いたことの一つが、温室効果ガスやエネルギーを減らすことと一緒に、なぜか「区内の都市計画道路の整備率を72%に上げること」が目標に入っていたことです。もととなる環境基本条例では「自然を守るために生活や事業活動のあり方を見直すべき」としているのに、何を考えて大きな道路の建設(整備率)を計画の目標にしているのでしょうか?

【区の回答】

区としては快適な地域環境を作るためには都市計画道路の整備が不可欠だと考えます。また、みどり豊かな幹線道路はネットワークの形成にも必要です。

【岩瀬の感想】

自然環境を守るための計画になぜ道路を作る目標が入るのか、全く理由になっていません。

3.区は道路を作ったら二酸化炭素の排出が減ると思っているの?

練馬区はこれまでも道路を作ったら二酸化炭素が減ると言ってきました。それでは今回の計画にあるように大きな道路を72%まで作ったら二酸化炭素がどれくらい減ると計算しているのでしょうか?

【区の回答】

相当複雑な計算を行っていると聞いています。車両の技術の向上によっても減少しますし、道路の有効性によっても減少します。

【岩瀬の感想】

全く回答になっていません…。

★最後の訴え

気候変動に対する区の真摯な姿勢を示すために、目標の設定やその方法を含めて環境基本計画2020の抜本的な見直しを求めます。

★岩瀬の意見

時間切れになってしまいましたが、今回の質疑で感じたのは、区として地球温暖化に対して真剣に取り組む意思を持っていないのではないか、ということでした。17歳の環境活動家のグレタさんは「変化を起こすのに小さすぎるということはない!」と訴えています。まずは最も身近な行政である自治体からしっかりと自分事としてとらえて、できることをしていくことが未来への責任だと思います。今後も区に対して訴えていきたいと思います。