アメリカの雑誌「THE NEW YORKER」の表紙を飾ったR. Kikuo Johuson 氏の”Delayed” (遅れ)という作品。SNSで大きな議論に。私自身、最初は意味が分かりませんでした。解説を読んで、二人の苦しみに胸が張り裂けそうになると共に、気付くことができなった自分の鈍感さも実感しました。
この絵では、母娘が誰もいないホームで、周囲を気にしながら、特に後ろを気にしながら電車を待っています。そして、彼女たちが履いているのはいつでも逃げられるようにランニングシューズ。今問題になっているヘイトクライムを象徴しています。https://www.newyorker.com/culture/cover-story/culture/cover-story/cover-story-2021-04-05/amp
私自身、海外で長く活動した中でアジア人であることで多くの差別を受けてきました。唾を吐かれたり、石を投げられたりしたこともあります。ただ、一番辛かったのは、ほとんどの人は差別をしないとわかっていても、何か危害を加えられてしまうのではないか、常に緊張感を持ち続けなければいけないこと。地域に住む外国籍の方からお話を伺った時、「ヘイトスピーチは私たちの心を殺してしまうんです、そのことをわかっているのですか?」悲痛な訴えに言葉もありませんでした。
今できること、まずは差別を絶対に許さないという強い姿勢を地域から示すことです。こうした辛い思いをする方が一人もいなくなるよう、これからも議会で訴えていきます。