先日、区が閉園を予定している谷原保育園の保護者の方々からお話を伺いました。練馬区議会にも閉園を反対する1万人以上の思いが署名として託され、先日の委員会でも継続審査が決定したばかりです。https://iwasetakeshi.net/2022/05/best-interest-of-the-child/
私は谷原保育園の閉園に関わる問題は、同園の保護者や関係者だけの問題ではなく、練馬区のこれからの保育全体にも関わる問題だと考えます。
今回の計画について、練馬区はすぐ近くに新しい保育園ができるので、希望すれば移ることができると説明していますが、保護者の希望は何よりも谷原保育園を残すことです。
「谷原保育園の理念や保育の方針、歴史から最適だと思ってこの園を選んでいます。近くに園にできるから移ればいいというのは、子どもや保護者を蔑ろにしているのではないでしょうか?」「もし、民間園に移るとしても、その場合の引継ぎもない。なぜその犠牲を子ども達が負わなくてはいけないのでしょうか。」といったご意見、その通りだと思います。
練馬区は閉園することの理由にサービスの拡充を上げていますが「今の保育園を希望して入園しています、勝手に便利になるからと押し付けて、保護者に選択を迫るのはあまりに残酷です。」という思いや、「練馬区は財政効果を言いますが、保育や教育にお金をかけないでどこにお金をかけるのでしょうか?とてもいい区なのに、なぜこんなことをするのでしょうか?」といった訴えが印象的でした。
保護者の方が何よりも訴えていたのが、きちんと保護者に対する説明会を開き意見を聞いて欲しいということ。区はこれまで個別での説明会を行ってきましたが、望んでいるのは、コロナ禍で保護者同士の繋がりが持てない中で、一緒に意見を聞き、質問できる場をもつということ。保護者が孤立や不安を感じながら、閉園問題に向き合わなければいけないというのはあまりにも残酷です。「当事者の声を聴く機会をもっと持ってほしい」という言葉、その通りだと思います。
練馬区と話したところ、合同説明会については検討をしているとのこと。今回の件は単に一つの区立保育園の閉園に関するものではなく、練馬区の保育全体に関わるものです。区として第一にすべきは子どもの最善の利益であり、そのためにも閉園を中止するとともに、区として保護者へ真摯に向き合うことを今後も求めていきます。