一般質問が終わりました。今回は住民の反対の声を聴かずに、いくらかかるか示さないまま400件もの住居を開発する稲荷山公園基本計画についての訴えの概要をご報告します。現地視察の内容はこちらをご覧ください。https://iwasetakeshi.net/2022/05/inariyama-park/
【はじめに】
稲荷山公園は1957年、都によって都市計画公園として決定されました。60年を経た2018年に前川区長による今後の練馬区を描いたグランドデザイン構想が発表、今年5月に稲荷山公園基本計画が確定、実現に向け取組みが進んでいます。住民にとっては60年以上前の計画が突然動き出したようなもの。地域には400戸を超える住居が存在、先日尋ねた方も、5年前に何も知らずに35年ローンで住まいを購入したばかり、小さなお子さんと途方に暮れているとのことでした。
【岩瀬の訴え① 計画を知らない住民も多い中、丁寧な説明を。】
住民が憤っていることの一つが区から計画について丁寧な説明や周知が行われてこなかったこと。住民は届いたことを確認できる方法で計画を説明・周知するよう求めていましたが、区は応じていません。いまだにこの計画を知らない住民もいる中で丁寧な対応を求めます。
【区の回答】
これまでもパブコメや7回にわたる個別での説明会を開催。計画に関心のある方々の集まりにも参加し説明してきました。今後は計画区域内の全戸へ計画を配布します。
【岩瀬の訴え② 400件以上の住居を開発する公園計画、いくらかかるのか説明を。】
400件を超える住まいを開発し、10ヘクタールにもおよぶ公園を整備するために税金をいくら使うのか、数百億円はかかると予想されますが、概算すら示さないのは区民への説明責任を果たしていません。総事業費の見積もりとともに、具体的な金額をいつの段階で示すのかお答えください。
【区の回答】
概算事業費は整備内容の検討が進んだ時点で示します。
【岩瀬の訴え③ 専門家委員会には住民の代表も参加できる仕組みを。】
(仮称)専門家委員会を設置し段階的な整備の検討を行うとしていますが、整備ありきでの委員会設置に反対の声があがっています。もし設置するのであれば誰よりも地域の専門家でもある住民の代表を専門家委員会に含めるべきです。
【区の回答】
委員会は整備内容等について専門的な見地から助言・指導を受けるために設置するものです。今後も事業の節目ごとに関係権利者や地域の方からご意見を伺いながら、進めていきます。
【岩瀬の思い】
当事者である住民にも計画が十分に知られておらず、専門家委員会での議論にも参加できないことは問題です。また、税金をいくら使うのかも示さないまま公園を作るというのは、区民に対しても誠実とはいえません。練馬区は森林創出の事例として明治神宮をあげていますが、必要なのは新たな明治神宮を作ることではなく、現在失われつつある緑と暮らしを守ることではないでしょうか。今年度は計画を扱う都市整備委員会に所属するので、委員会でも訴え続けます。(写真は視察の様子です)