一般質問では外国人の権利についても訴えました。私自身、20カ国以上で活動する中で、多様性こそが社会を豊かにすると実感し性的マイノリティの支援や外国人の権利を訴え続けてきました。現在、練馬区には約2万人の外国籍住民が住民登録をしており、その中には難民申請者、難民、無国籍の住民も含まれます。また、住民登録をしていない方を合わせるとその数はさらに多くなります。今回の一般質問では、外国籍住民のコロナワクチン接種、そして難民の受け入れ拡大を求めました。
【はじめに】
外国籍住民のワクチン3回目の接種率について、12歳以上について全体で60.2%なのに対して、外国人を抽出すると39.2%と20%以上の差がついています(5月17日現在)。1回目、2回目の接種についても外国籍住民の方がそれぞれ12%ほど低い状況です。他方で、5歳~11歳については、外国籍住民の方が接種率が高く、特に1回目では3%以上、上回っています。
【岩瀬の訴え 接種をしていない外国籍の方へ丁寧な周知を!】
このことからは小学校では十分な情報が保護者経由で得られる一方で、それ以外の世代には情報が届かない中で受けられていない可能性が高いと考えられます。練馬区として改めて外国籍で接種していない方、特に1回目、2回目を受けていない方を対象に、丁寧に周知をすべきと考えます。
【区の回答】
1回目、2回目未接種の外国人には区Facebookなどによる接種勧奨を行っています。7月には外国人を含め3回目未接種者全員に郵送による接種勧奨を行います。案内には外国人向けの情報が取得できるQRコードを印刷するなど周知を図ります。
【岩瀬の訴え 練馬区も積極的に難民の受け入れを】
難民支援について国は各自治体に対して、身寄りのないウクライナ難民の受け入れを要請しており、これまでに公営住宅などの受け入れといった支援について文京区などが手を上げています。練馬区が行うべきことの一つとしては、受け入れ後就労可能となったウクライナ難民に対して区の事業等の一環として仕事を提供すべきです。
さらに、日本はウクライナ出身者だけではなく、アフガニスタン、ミャンマー等様々な国からの難民が逃れてきています。練馬区はウクライナ難民を対象とした特別相談窓口を設けましたが、ウクライナ以外の国の出身の難民の人たちへ対象を広げるべきです。
【区の回答】
常設の外国語相談窓口では、アフガニスタンやミャンマーを含めて70か国語以上に対応する翻訳機などにより多言語で相談できる体制を整えています。
【岩瀬の思い】
相談窓口等について、練馬区では既に70か国語で対応しているとのことですが、自動翻訳機に頼ったものであり、決して十分とはいえません。また難民の更なる受け入れについての回答もありませんでした。練馬区には2万人を超える外国人が生活する一方で、これまで何度も訴えたにも関わらず、外国人や多文化共生を担当する専門の部署もなく、区の基本方針である多文化共生基本方針も10年以上前から更新されていません。地域で共に暮らす仲間として真摯に向き合うよう、今後も訴えます。