決算では学校遊具の事故防止対策も質問しました。
2022年3月、早宮小学校学童クラブの当時1年生の児童が校庭の固定遊具(アスレチック滑り台)から落下。あごの骨3か所を骨折、唇が貫通する重傷を負いました。児童は2回の手術を受け、現在、3度目の手術を検討しています。
【はじめに】
事故当時、早宮小の学童クラブは練馬区の直営でしたが、事故後の対応として救急車を呼ばなかったこと、遊具の安全管理を十分に行っていなかったことなど、多くの課題がありました。二度とこうした事故が繰り返されないよう、組織的な対応を訴えました。
【1.事故発生後の対応の見直しを!】
事故発生後の対応について、マニュアルでは、「救急の場合、救急車を呼び、病院に搬送する」と明記されていました。しかし、遊具から落下後、児童は顔面等から大量に出血し泣いていたにもかかわらず、救急車を呼ばず、保護者へ引き取りに来るよう連絡。児童は出血状態のまま、1人で待たされていました。事故発生後のマニュアルが存在していたにも関わらず、守られなかったことについて、対応を反省し見直すべきです!
【区の回答】
救急搬送すべきところ、救急車の要請をしなかったことは大変申し訳ない。事故発生の報告を受けた翌日に緊急研修を実施。また当該の学童クラブだけでなく、すべての学童クラブやねりっこクラブについても事故再発の防止に向けた対策の強化を指示。現在は職場討議や訓練を盛り込んだ3回の研修を実施し、二度と起こさないよう全力で取り組んでいる。
【2.遊具の管理の徹底を!】
今回の遊具は12年前に早宮小に設置後、今回の件を含めて3件の骨折、1件の打撲事故が報告されていました。今回の事故を受け、練馬区は初めて専門家による遊具の安全点検を実施したところ「使用不可」の判定となり、現在に至るまで修繕作業が行われています。
これまで重大事故が繰り返し発生していたのになぜ安全点検を実施しなかったのか?また、今回の事故を受けて、全ての学校で改めて遊具の点検を行うべきです!
【区の回答】
設置時点においては安全基準を満たしていた。今回、複数事故が起こったことを踏まえて点検を行った。点検の結果、経年劣化等により修繕の必要があったので、必要な工事を行うとともに、ゴムマットを敷くなど安全性をさらに高める対策を実施する。他の学校の大型遊具についても、日常的な残全点検を行う中で、老朽化の危険がある場合など、必要に応じて安全基準に基づく点検を実施していく。
【4.管理体制の見直しを!】
こうした事故を二度と発生させないためには、遊具を使う際のルールを職員間で検討し、そのルールに基づき対応すること、過去の事故を文書にして引継ぎ、意識の共有を行うことなどが必要です。また、学校の対応と併せて、保護者に情報を共有することが不可欠です。区の対応を求めます!
【区の回答】
学校では人数制限や雨天後の対応、本来と異なる利用をしないなど、繰り返し、児童に指導する。また、関係者で定期的に情報交換を行い、事故事例や緊急時の協力体制について確認する。保護者の方にも事故の説明会で行った説明と質疑の内容を配布する。
【岩瀬の訴え】
保護者からは、子どもが二度とこんな思いをすることのないよう、再発防止に努めて欲しいとの訴えを頂きました。区として丁寧な対応を求めるとともに、いたずらに遊具を撤去する方向に進むのではなく、子どもの意思を尊重しながら安全性を確保していくことを区として続けて頂くことを改めて求めます。