今回の予算委員会では、練馬区が必要な事業にお金を使わない現状を指摘し、担い手に負担がかかり過ぎている中、持続可能とするためにも区として責任をもって対応するよう求めました。

最初に子育て支援のファミリーサポート制度。こちらは区が実施する講習を修了した有償ボランティアが区民の子どもを預かる育児支えあい事業。昨年度は15,981件が利用。しかし、ボランティアの方が受け取る報酬は1時間でわずか800円。20年以上変わらないまま。区として補填するよう求めた所、練馬区は近隣区と比べてそれほど安いわけではないと拒否。しかし、あまりに安い中で若い方がどんどん辞めている実態が。区の制度なのに、なぜこれほど低賃金なのか。

家庭的保育事業(保育ママ)の延長保育も1時間わずか400円。こちらも20年以上同じ価格です。保育ママにとっては、預かれば預かるほど赤字になってしまう状況。こちらも私立園と比べて同価格としていますが、個人と法人を比較すること自体が問題です。

日本語ボランティア も全くの無給。交通費や会場費も出されない中で、区内で18カ所ものボランティア教室が毎週開催され、外国人への支援を行っています。子どもへの日本語ボランティアについても1回わずか500円の図書券が配られるのみ。今後も見直しの予定はないとのこと。

子ども食堂 にも1円も予算を出さず。担い手は光熱費や食費の高騰の中で大変な思いをして運営。23区で子ども食堂に資金援助をしていないのは練馬区を含めてわずか3区です。

どれも練馬区にとって、大切な事業ばかり。担い手から改善を求められているにもかかわらず、やりがい搾取ともいえるやり方でボランティアの熱意や好意に頼り過ぎている現状が。80億円以上もかけ美術館を建て替え、1900万円をかけハリーポッターのテーマパークのオリジナルフラッグを制作する一方で、こうした事業へ充分な支援を行わない、区の姿勢が問われています。