今年4月現在、練馬区の学童クラブの待機児童数は299名、8年連続で200名を超えています。厚労省の報告では、昨年4月の段階では練馬区の待機児童数は23区でワースト2位、全国でもワースト8でした。そんな中で、全国で学童クラブを増やす一方で、練馬区は2012年をピークに減らしている数少ない自治体の一つです。(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29856.html)
今回の議案でも練馬区、学童クラブについて直営学童クラブ4カ所の廃止、委託学童クラブ4園をねりっこクラブへ変更、3園のねりっこクラブの新設を提出しました。
練馬区は全校にねりっこクラブを設置することで学童の待機児童解消を図るとしています。しかし、ねりっこクラブだけでは不十分なことは、ねりっこクラブがある学校でも待機児童が発生し、ねりっこプラスという緊急対策を実施、496名もが在籍していることからも明らかです。
今回の議案で休室中の石神井台けやき学童クラブ、光が丘コスモス学童クラブ、光が丘第二学童クラブ、現在46名が在籍する西大泉地区区民館学童クラブが廃止することが決定しました。西大泉地区区民館は現在40名以上の子どもが在籍していますが、これまで一緒だった指導員の方とも別れることに。けやき学童クラブではこれまでねりっこクラブができる上北小の児童だけでなく、石神井台小の児童や旭出学園の児童も受け入れてきました。光が丘コスモスは光が丘地域で唯一残された直営学童でした。
練馬区はねりっこクラブを作ることを理由としますが、ねりっこクラブは定員が大きく増加。練馬区は1ユニット最大45人とグループを分けるとしていますが、実質的には同じ環境で過ごしているケースも。この規模で従来の学童でできている集団性や生活を維持できるのは困難で「子どもの顔を名前を一致させることをあきらめた」との指導員の声もあります。そもそも国の指針では学童クラブの定員は「おおむね40名以下とする」としていますが、区は45名としています。
2023年3月、厚生労働省が「放課後児童クラブ・児童館等の課題や施策の方向性」を示し、そのなかで子どもの放課後生活における目指すべき姿として「放課後児童対策の中で全ての子どもに対し「子どもの最善の利益」を保証しなければならならない。」と記され「子どもの主体性や自己決定権」が強調されています。
学校内の学童クラブだけではなく、様々な選択肢が守られること、そして45人の大集団だけではなく、小規模での保育も実現するためにも地区区民館や児童館などの学童クラブも残すべきだと考えます。皆さんのご意見もお聞かせください。