2023年3月、国からの予算で保育園や幼稚園、学童クラブなどで着替えをする際にパーテーション等を活用して環境を整えることになりました。しかし、なぜか小学校が適応外。今も3年生頃まで同じ教室での着替えを行っています。男女同室での着替えは報道でも問題として取り上げられています。補正予算審議で改善を求めました。

補正予算に計上されている性被害防止対策設備等支援事業補助金に関連して質問する。
同事業は文科省、子ども家庭庁が実施しているもので、実施要項によると「パーテーション、簡易扉、簡易更衣室等の設置による子どものプライバシー保護…等を通じ、性被害防止対策等を行うことを目的とする。」とある。

性被害防止や包括的性教育などの観点から評価するが、一つ大きな課題がある。それは、保育園や学童クラブが対象になる一方で、最も大切な小学校が対象外になっていることである。

2021年の一般質問(内容はこちらにおいて、多くの小学校で3年生頃まで仕切りのない中で、男女同室で着替えが行われていることを指摘、練馬区に実態調査を行うとともに、カーテンやパーテーションの設置などを求めた。

当時の区の回答は、安全管理の徹底が強く求められるため、特に小学校低学年においては、男女ともに担任の目が届く同じ教室内で着替えている実態があることも把握していると回答したうえで、改めて実態調査をする考えはないものの、児童の人権への配慮や、発達段階に応じた対応と安全管理の徹底とを両立させる方策について、引き続き検討を進める、というものだった。

当時から3年が経過し、今回、保育園や幼稚園、学童クラブでもパーテーション等が設置されることになった。そこで小学校における対応について、現在の区の検討状況をどうなっているのか?

【練馬区の回答】

現在も小学校の低学年では、安全徹底のために同じ教室内で着替えているという実態も一部の小学校で存在する。しかし、今後は安全管理を適切に行いながら、全ての学年において、男女別で着替えを行うことも必要であることから、教室等の環境整備を整えていくための検討準備を行っている。

【岩瀬の意見】

具体的に進めるということは評価する。残念ながらこの3年、小学校では対策がほとんど進んでいなかった。その一番の理由は学校配当予算での各校独自の対応が求められたことにある。

文科省も、男女同室での着替えについて、児童・生徒に羞恥心や戸惑いを感じさせるおそれも大きいとして、適切な対応を各教育委員会に対して求める通知を発出、また2022年の策定された小学校の施設整備指針でも、「男女別に更衣できるよう、ロッカーの必要な数及び配置に留意した面積、形状等とすることが重要」などとしている。

 

杉並区などでは、独自予算によって既に全ての小学校で対応済み。練馬区としても早急な対応を引き続き求めます。ご意見などあればお気軽にお寄せください。