2024年9月6日に始まった、令和6年練馬区議会第3回定例会、初日に最初の補正予算が提出されています。予算額は総額で47億1338万円。

主な項目には、コロナワクチン接種を含む新規充実事業として17億2742万円、児童手当の拡充などによる対応が16億9千万円、区内中小企業への支援として9億7187万円が計上されています。そのほか、美術館の建替えに伴うエレベーター設置のための予算として2億1千万円が計上されています。主な項目は以下の通りです。

 

1.予防接種の補助(14億1千万円)

今回の補正予算で最大となるのは、60歳以上を対象とした新型コロナ定期予防接種等委託料でおよそ11億円、補助によって自己負担は3,500円になります。それ以外に小児インフルエンザ任意予防接種の補助が2億円(自己負担は3千円)、高齢者肺炎球菌任意予防接種の補助など、予防接種全体に係わる総額は14億1千万円になります。

 

2.児童手当、児童扶養手当の補助拡充(4億円)

国の方針によって、児童手当が高卒まで拡大され、所得制限も解除されました。その結果、練馬区で児童手当の対象となる方は7万1千人から9万8千人に。そのために新たに発生する児童手当と児童扶養手当経費は4億円になります。

3.美術館のエレベータ―設置(2億1千6百万円)

100億円以上とも言われる美術館の建替えについて、エレベーターについては事業者を確保するのが困難との理由で早期発注のための予算が計上されています。議会でも賛否がわかれ、多くの区民も建て替えに反対している中で、工事に向けて前倒しで契約するのは非常に問題です。

4.Paypayによるキャッシュレス(1億5百万円)

6月から7月にかけて行われた区内事業者を支援するために、Paypayを使えば20%オフとなる区の事業。1カ月で10億円の予算が計上されていましたが、利用者が多かったために更に1億円以上が補正予算として計上されました。こちらも問題の多い制度だと思います。

5.学校の建替え

中村西小学校、練馬東小学校の建替えのための設計、石神井小学校の増築のための建替え、大泉学園中の建替えのための設計、豊玉中の長寿命化のための設計予算が計上されています。石神井小学校については、子どもの数の増加に伴う校舎増築となります。

6.その他

その他に、大泉町で突如閉園した通所訓練事業「つむぎ」の代替のために2900万円、高齢者補聴器購入費用助成として3500万円、特別支援学級での難聴の子どもを対象とした発信機(200万円)なども計上されています。

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