8月31日(日)に開催された「防災フェスタ」について、9月12日の総合災害対策等特別委員会で実施結果の報告がありました。会場は光が丘第一中学校、時間は午前10時から正午の2時間。参加者は1,600人(区民1,219人、関係機関・区職員等を含む)でした。昨年は台風で中止、一昨年は約3,300人の参加でしたから、今年はおよそ半分に減少しました。

■委員会資料はこちらから:01【資料1】令和7年度防災フェスタの実施結果について

当日は「熱中症警戒アラート」

当日の都内は36〜37℃台の猛暑。気象庁の過去データでも、東京都内各地点の最高気温は36〜37℃に達しています。

また、環境省・気象庁は同日に東京都を対象とする熱中症警戒アラートを発表。外出の抑制や活動の中止・延期といった強い注意喚起がなされました。

4名が熱中症で救護

委員会での区の説明によれば、当日は少なくとも4名が熱中症症状で救護・治療を受けています。さらに、多くの未就学児もいたとのこと。

熱リスクが高い時間帯(午前10時〜正午)に、幼い子どもたちも多く参加するイベントを屋外で実施した判断は、安全配慮義務の観点からも看過できません。私は8月の時点で「延期等の判断」を求めていましたが、危機管理室所管の行事でありながら、十分な危機管理が働かなかったことは遺憾です。

なぜ8月末なのか?

区は「9月1日の『防災の日』に合わせた実施」「秋口は他行事と重なり日程確保が難しい」と説明します。しかし、命に直結する暑熱リスクは言い訳にできません。文部科学省の手引きでも、イベント等はWBGT(暑さ指数)に基づき、中止・延期を含む判断を行うべきと明記されています。

環境省のガイドラインでも、WBGTが28℃を超えるあたりから熱中症搬送が急増することが示されており、当日の状況はまさに「厳重警戒」相当だったと考えられます。

他区の状況

「防災の日」前後に限らず、翌週以降や10月に安全側で実施する事例は少なくありません。たとえば中央区は9月7日(日)に総合防災訓練、世田谷区は10月11日(土)に防災フェスタを予定しています。練馬区も柔軟に移行できるはずです。

今後に向けて

防災フェスタは、災害について学べる非常に貴重な機会。だからこそ、命を削る暑さの中で開催する必要はありません。 区も「今後の見直しを検討」とのこと。来年度に向け、開催時期の変更を求めます。ご意見などありましたらお寄せください。