2月27日の予算委員会で、豊渓中学校の統廃合問題について質疑を行いました。
今回訴えたのは、統廃合の是非だけではありません。いま在校している子どもたちに何が起きているのか、そして何よりもアンケートで答えた保護者の声が公表の段階で消されていたという重大な事実です。

■ 豊渓中学校、4月入学の新入生は一桁に?

練馬区は多くの反対の声を無視し、令和11年には豊渓中学校を閉校しようとしています。その中で、これまでは新入生の指定校変更は「統合の2年前」からだったにもかかわらず、今回は特例として3年前、令和8年度入学(この4月)から認めました。区はこれまでのやり方を変えてまで、統廃合を進めようとしているのです。

その結果、通学区域内の対象者は83名もいるのに、令和8年度に豊渓中を希望したのはわずか14名。さらに、保護者からは、今年2月の入学説明会での参加者はわずか8家庭だったとの声もあります。練馬区は過小規模のデメリットばかり強調し統廃合を進める一方で、区自身の制度運用によって、過小規模化を加速させている。そう言われて仕方がありません。

■子どもの満足度が下がっている:69%という重い数字

こうした中、今年2月に公表された学校評価アンケートで豊渓中に「入学してよかった」と思っている生徒は、前年から5ポイント下がって69%となりました。多くの学校では、同種の質問で8割を超えている中で、なぜこれほど下がったのか。統廃合の不安が、子どもたちの学校への信頼や不安に影を落としていないと言い切れるのか。区には、真正面から向き合う責任があります。

豊渓中学校学校評価アンケート(令和7年度)

(出典:豊渓中だより 令和8年2月18日)

これに対する区の答弁は、「一概に比較できない」「断定できない」といった回答でした。しかし、学校自身も数値が低いことについて、学校生活全体を通じて、生徒の満足度を高める取り組みが必要であるとしています。

「子どもの気持ちは大事」と言いながら、事実から目をそらす。 区が閉校を進め、地域との関係を揺さぶり、子どもたちの気持ちにも影響を与えていると思います。教育委員会はその影響から目を背けているのではないでしょうか?

保護者からは

「子どもが入学した時には、まさかこんなことになるなんて、想像もしていなかった。見通しの甘さと制度変更のミスを明確に認め、直接の謝罪と説明を行ってほしい」

という切実な声も届いています。何よりも、当事者である在校生・保護者に対して、今回の件、特に新入生が一桁になってしまうことについて正面から謝罪し、説明すべきです。

■ 学校評価アンケートの結果から保護者の訴えが削除!

今回の質疑の中心は、まさにここです。
学校ホームページに公開した内容が、事前に保護者へ配られた内容と変わっていた。

具体的には公式の資料からは自由意見の中から練馬区にとって以下のような「都合の悪い意見」だけがまとまって削除されていました。

  • 「豊渓中を残してほしい」
  • 「子どもの声・子どもの希望を直接聞いてほしい」
  • 教育委員会への強い不満や要望 など

これは、保護者が勇気を出して書いた声を、“なかったこと”にする行為です。
学校評価は、改善のために声を集めるものです。都合の悪い意見だけ消したら、何のためのアンケートなのでしょうか。

区の答弁は、学校に確認した結果として、

「特定の立場を支持しているように誤解を与えるとの意見があり、学校の判断で削除した」とのこと。

しかし、“子どもの声を聞いてほしい”が、なぜ「特定の立場」なのでしょうか?

それを政治的だと扱うなら、行政は子どもを見ているとは思えません。

さらに区は当初、「学校判断だから教育委員会は関与しない」「元に戻せと言う立場にない」という趣旨の答弁を繰り返しましたが最後には、

「恣意的な判断と見られないよう各学校に指導する」

と回答しました。

■ 区は、保護者と子どもに正面から向き合うべき

これは保護者の方の声です。

「この間、来年度の在校生の教育環境について、教育委員会は学校評価アンケートの意見も聞きながら対応すると繰り返してきました。でも、その意見を都合よく改竄したら、残される在校生や保護者の意見を汲んだ教育環境なんて作れないですよね。」

この声を区は真摯に受け止めるべきです。

今回の件は練馬区が子どもや住民の声を無いものとして扱ってきた姿勢を象徴しています。区のこうしたやり方が子どもたちや保護者をどれだけ傷つけ、どれだけ不安にさせているか、区の責任は重いものです。新入生が一桁という異常な事態を招いたことも教育委員会の責任です。

だからこそ、学級数が減るからといって、教員数を減らすようなことはすべきではありません。全ての在校生、そして今後入学する子ども達が来年度、入学して良かったと答えられるように、教員配置を含め「変わらない教育環境」を保証するよう今後も訴えます。これまでの訴えはこちらをご覧ください。