3月4日の予算委員会(補正予算)で、学校における障害のある児童・生徒への対応について質疑しました。

今回取り上げたのは区内の中学校で、障害のある生徒の通知表について、保護者が何度も抗議し区の指導も入ったにもかかわらず、2学期も再び全科目で「評価不能(斜線)」とされた事案です。

これは特定の子どもの問題ではありません。子どもを学びの主体として見るのか、それとも“評価の外側”に置いてしまうのか。練馬区の教育行政の姿勢が問われています。

■ 「成績が低い」のではなく、評価の「対象外」にされることの重大さ

昨年9月の一般質問で、区内の中学校で、障害のある生徒の通知表が、全科目に斜線が引かれたうえで「評価不能」とされた件を指摘し、改善を求めました。(2025年9月10日一般質問 リンクはこちら

それに対し区は、

「通知表は全ての児童・生徒について、一人ひとりのよさや改善すべき点を適切に評価すべき」としたうえで、「個別の事情により評価することが難しい場合は、その理由を保護者に丁寧に説明し、理解を得る必要があり、こうした取組が不十分な場合は、当該校に指導する」と答弁しました。

しかし、当該校への指導があったにもかかわらず、2学期の通知表でも全科目の評価は斜線のまま、ある教科では「取り組みがないため評価できませんでした」と記されていました。

重要なのは、これは「点数が低い」「評定が厳しい」といった話でははなく、授業に出席しているのに、通知表で“評価そのものが付かない”ということです。

評価が付かないということは、保護者や子どもにとっては、

  • あなたはここにいるべきではない
  • あなたは学びの主体として見られていない

    と言われるかのような印象を持ってしまいます。

教育は、学力や“生産性”で子どもの価値を測るためにあるのではありません。

欠席がほとんどない中で、区が「指導する」と答弁した直後に、同じことが繰り返されてしまった。

ここで問われているのは、単に学校現場の対応だけではありません。区の教育行政としての姿勢そのものです。

■  区の答弁(要旨):一歩前進、3学期での改善へ

本日の答弁で区は、考え方としては従来と同様に、

  • 「学校は児童・生徒の状況を把握し、適切に評価すべき」
  • 「評価が難しい場合は、丁寧に説明し理解を得る必要がある」

という認識は変わらない、と述べました。

そのうえで当該事案への対応として、区は次の趣旨を答弁しました。

「学校と家庭の間に区が入り、説明の場を設け、3学期の改善に向けて取り組んでいる」

再発防止に関わる点としては合理的配慮に関する研修を今後も実施し、対象を広げていくこと、通知表の斜線のような差別的な事例も含めて、全校で共有していくことに言及しました。

「合理的配慮に関する研修は今後も実施する」

「管理職に加えて、全ての教員が受講するよう案内する」

「具体的な事例を含めて全校で共有する」

■  学力や生産性だけで判断されることのない社会を!

区が間に入って改善に取り組む、という答弁自体は前進ですし、具体的な事例を全校で共有するという方向性も、非常に重要だと思います。

一方で、通知表の斜線の問題や、プール活動・校外活動で、事実上、保護者の付き添いを参加の条件とされることなど、これまでも複数の保護者から相談を受けてきました。

だからこそ、個別事案の対応で終わらせてはいけません。練馬区として、「斜線(評価不能)」が区内でどの程度起きているのか、実態を把握することも必要です。今回の件は、障害のある子どもの尊厳と学習権に直結する問題です。練馬区全体として、二度と同様のことが起きないよう、実効性ある是正と再発防止を強く求めていきます。