小学校に入学する児童の保護者から次のようなご相談を頂きました。「説明会で入学案内を貰ったのだけど、決められたものを購入するように、と書かれていた帽子、体操着セット、上履き、値段が高くてびっくり。しかも指定されている業者は一つだけ、同じようなものをネットで買うこともできないの。子どもの入学は楽しみだけど、出費が重なって喜んでいられない。」こんなお話でした。
入学時に購入を求められるもので、学校から「取り扱い店」が指定されているものがあります。小学校では、校帽、体操着セット(シャツ、パンツ、赤白帽)がほぼすべての学校で、上履きも半数以上の学校で特定のお店での購入を求められていて、高い学校では総額で9,800円になります。
中学校になると、制服(標準服と言われています)も特定店での購入を求められます。標準服、体操服、上靴の合計は地域の中学校では、71,000円にもなりました。
外見上は同じようなものを他店やネットなどではもっと安い価格で買うことは可能なのに、なぜ学校が特定の店から買うよう指定するのでしょうか?
保護者の負担を軽減するためにも学校が実質的に特定の店舗から、物品を買わせているあり方を見直すべきと訴えました。
それに対して、練馬区(教育委員会)の回答は、入学時に購入する物品は各学校の判断で決めていて、教育委員会は関知していない。また、必ずそこから買わなくてはいけないものではない、ただ案内しているだけであるとのことでした。
しかし、各学校のしおりを見ると、ある中学校では、入学後は体操着、上履きはこのお店で買って下さい、と下線で強調されています。こうした標記がある以上、保護者にとっては実際に義務付けられているのと同様です。
これだけ「こどもの貧困」が社会問題化し、練馬区としても取り組もうとしている中で、こうした保護者の負担を、関知していないと答えること、問題だと思います。
他の自治体においても、保護者からの制服が高いという声を受け、制服価格を入札して決める方法を始めています。
規格が細かく指定され、あらかじめ、取扱店が限られている現状は、保護者の過度な負担につながったり、不公正感を呼び起こすものになりかねません。もしどうしても、指定をするのであれば、最小の負担で最大の選択を指定方法などについて配慮されるべきです。この問題については、今後も議会でしっかりと訴えていきたいと思います。