今年9月に行った一般質問。
性的マイノリティや外国人の人権問題と共に取り上げたのが、男性の子育ての促進に向けた区の取組みでした。(⇒記事を読む)
男性の主体的な子育ては、男女共同参画社会およびワークライフバランスの実現に向けた重要な一歩です。
私自身、海外から戻り、1歳の息子を育てる中で、ジェンダーについて考えさせられることが沢山ありました。「仕事と子育ての両立をどうするの?」と聞かれるのは常に、私ではなく妻であることや、子どもを病院に連れていくだけで、「イクメンね」と褒められる一方で、妻に対してはイクウーマンという褒め言葉は無いことなどに違和感を持っていました。
特に、アメリカでは妊娠した際に、”We are pregnant”(私たちは妊娠しているの)と表現するように、夫婦が共同で子どもを産み、育てるというあり方が広く浸透している一方で、日本ではまだ子育ては女性の仕事という意識が強い気がしていました。
男性も女性もジェンダー意識から解放され、対等な関係に基づき、責任を共有した子育てができるべきです。そのために、行政が、差別的な習慣や制度を見直し、平等意識の啓発をするとともに、家庭や地域生活に使える時間を増やす後押しをする必要があります。
こうした状況を踏まえ、一般質問では以下のような提案を行いました。
<練馬区での男女共同参画計画における「家庭・地域での男女平等意識の推進」を図るための指標は「パパとママの準備教室の受講者数」となっています。これだけでその結果を把握することはできません。だからこそ、練馬区でも現在の指標の見直しを行うとともに、国の計画での目標値である「6歳以下の子どもを持つ男性の家事・育児の平均時間」などを指標の一つとして採用すべきです。>(要旨)
この提案を受けて、先日発表された第四次男女共同参画計画の素案では、「男性の家事や地域活動などに携わる時間を増やすことが重要です。」という文言とともに、仕事と生活における男女平等を推進するための指標として「家庭における男性の家事・育児等への平均従事時間」(現在の8時間から16時間へ)が目標として採用されました。
男女共同参画計画は4年から5年に一度策定される大きな目標の一つで、これに基づいて区の様々な施策が策定されます。こうした計画の中に、先日も記載した性的マイノリティの権利ととともに、男性の子育てに関する具体的な区の目標が策定されたのは大きな前進だと思います。
今後は計画に示された目標がしっかりと達成できるよう、議会の場でもしっかりと声を挙げていきたいと思います。
また、男性の主体的な子育てについても1月12日まで、第四次男女共同参画計画におけるパブリックコメントを受け付けていますので、なるべく多くのご意見を区にお伝えいただければと思います。