2018年12月に練馬の図書館司書の方がストライキをおこすかもしれないというニュースが大きく報道されました。最終的には回避されましたが、その後も組合と区との交渉が続いてきました。その後の経過について、本日の会で報告がされました。
会では、区と組合との何度にも亘る協議の結果、雇止めも懸念された非常勤職員である図書館専門員全員の雇用の継続と、異動先の光が丘図書館で、カウンター業務を含む図書館業務に従事し、引き続き区立図書館全体の指導監督を担うという条件を区に認めさせたものの、区が推し進める指定管理化の方針を撤回させることはできず、断腸の思いで区の提案を受け入れたとの報告がありました。
12館ある練馬区立図書館は、これまでの直営3館体制から光が丘図書館だけが直営へとかわります。図書館専門員の方の今後の処遇についても議論が続けられることになります。
図書館専門員をはじめ、参加された方々のお話を伺って改めて思ったのは、図書館はそれを支える人がいてこそ成り立つということでした。司書の方が語った「図書館の仕事は、本が好きであること以前に人が好きでなければできないのです。司書なら誰でも「良い本」が…人を育て、人の命をも救うことを知っていますがそのためには人が好きでなければなりません」という言葉、印象的でした。
司書の方を非常勤職員として雇い、スキルと経験だけを積ませ、これまで何十年間も月20万円程度で雇い続けてきたということ、そのうえでさらに指定管理にするということで人件費を削ろうとすること、専門性を必要とし、図書館の核である図書館司書の方に犠牲を強いているという現実を区は恥じるべきです。図書館は消費されるサービスではありません。区として司書職を常勤としていくことが、図書館のみならず私たちの暮らしを豊かにするために必要だと改めて思いました。