みなさんは「区長とともに練馬の未来を語る会」をご存じですか?
練馬区長が広く住民と区政について直接対話することを目的に平成26年に開始され、コロナ禍を除いて、毎年10回ほど開催されています。しかし、内容を見ると昨年度は8回開催されていますが、そのうちの5回が町会連合会の方を対象にしています。
更に見ると、過去3年間で27回の内、実に20回が町会の方が対象になっています。これで広く住民の声を聴くことができるのでしょうか?
私の2022年の一般質問において、世田谷区などの例をあげて、区長が区民とより積極的なコミュニケーションを図るべきと質問しました。
区長の回答は何度も未来を語る会での対話を行ってきたとしたうえで、
「これ以上何をせよとおっしゃるのか、残念ながら全く理解はできません。」
とのこと。
しかし、実際にはこの3年間で27回の会を実施した中で、対象は町会関係者だけで20回、実に75%を占めています。練馬区は「町会、自治会は区政最大のパートナー」と繰り返す中で、もちろん町会を批判するつもりはありませんが、練馬区での町会、自治会への加入率はわずか36.9%であり、高齢化も進んでいます。
そうした中で、町会関係者の声が多様な区民の声を全て代表できるものではありません。より多様な声として、シングルマザーの方、子育て世帯のかた、障害のある方、外国籍の方などなど、さまざまな背景の方に開かれた場で声を聴くべきではないでしょうか?
昨年の一般質問でも訴えましたが、杉並区の岸本区長が唱える「ミュニシパリズム(municipalism)」、「地域自治主義」と訳されるこの言葉は、地域で政策を作る過程において、選挙による間接民主主義に加え、住民の参画によって合意形成を図る直接民主主義的な手法を重視する考え方です。こうした考えを練馬区でも導入していくことこそが、区政をより身近にしていくと信じます。
会のあり方の改善を今後も訴えていきます。