9月13日のみどり・環境等特別委員会では「練馬区の清掃リサイクル事業について」報告がありました。練馬区の2023年度の区民一人当たりのごみ収集量は23区で4番目に少ない436グラム、リサイクル率は24.9%でした。委員会では、ごみの量は減る一方で処理にかかる経費が大幅に増加していること、近年問題になっているスマホのバッテリーなどのリチウム蓄電池等の処理について指摘しました。

練馬区のごみの量は?

2023年度の練馬区でのごみ収集量は昨年度に比べて96.1%、年々減少にあります。特に不燃ごみについてはリサイクルの推進によって昨年度比で87.4%に。その結果、一人あたりのごみ収集量も1日あたりで5年前よりも10%減の436グラム、23区では北区、中野区、杉並区に次ぐ第4位の少なさとなっています。また、全体のリサイクル率も24.9%です。

ごみの処理に係わる費用は?

他方でごみの処理にかかる費用は「物流の2024年問題」とも呼ばれるように、ドライバー不足や労働の上限規制の強化などによって運搬費が上がったことで、前年比で資源では7.5%、ごみでも5.2%増加しています。その結果、区民一人上がりのごみ処理に係わる経費は年間で資源で4,168円、ごみで9,983円になっています。

ごみ処理に係わる課題は?

近年ゴミ収集の現場で問題になっているのが、スマホのバッテリーや電子タバコなどで使われれているリチウム蓄電池。廃棄物としての排出が増えている中、処理による火災等が頻発していて、2020年度には全国で12765件に達しています。環境省も今年度、重点施策の一つとして「リチウム蓄電池等処理困難物適正処理対策検討業務」を指定しています。

練馬区ではリチウム蓄電池は不燃ごみの日に別袋で!

練馬区での対応を確認した所、練馬区では「不燃ごみ」の日に別の袋に入れて出すことを指定しているとのこと。また、収集車両も爆発を防ぐためにパッカー車から平ボディー車に変更、処理施設においても不燃ごみ全てを手で選別し、リチウム蓄電池等を分けているとのこと。その結果、練馬区での炎上事故は年間数件程度に収まっているとのことでした。ただ、こうしたゴミの出し方を知らない方も多いので、更なる周知、啓発を求めました。

今後に向けて

ごみの量が減っていることは望ましいですが、フードロスをはじめ多くのごみが発生しています。先日も訴えたレストラン等での持ち帰りの推進や、ペットボトルの削減など更なる対策をとるよう、今後も訴えます。