6月15日の総合災害対策等特別委員会、美術館や図書館の改築に向け、基本設計を行う業者を選ぶための選定委員会を設置すると報告。7月に委員会を設置し、12月には候補者を選ぶとのこと。
練馬区は2027年度中の美術館開設に向けて、現段階で業者を選定する必要があるとしています。しかし、なぜ美術館を建て替えるのか、議論は尽くされていません。
基本コンセプトとして「本物のアートを提供する」としていますが、大切なのは行政ではなく市民が中心になること。金額について、70億円以上かかるとも言われながら、具体的な金額すら示されていません。改築への反対意見がパブコメでも大半を占め、700名を超える方が反対の陳情に署名しています。大接戦となった区長選の大きな争点ともなりました。https://iwasetakeshi.net/2022/02/museum/
2027年度の開設予定を一度白紙にして、市民との対話を行うべきです。選定委員会設置の中止を求めた所、区はあくまでも計画通り進めるとのこと。また、住民の合意については、その都度、住民から意見を聞き、区民の代表である議会にも報告し了解を得ているといった回答でした。しかし、区へ必要なのは住民との直接の対話を通じて、住民の理解や納得を得るための努力を尽くすこと。
今日の説明では、事業者の公募の段階においても、事業費の概算を示すか未定とのこと。税金をいくら使うか示さないまま、基本設計が進むということは、区民に対して誠実とはいえないと思います。また、選定委員会の人選の中では区民の公募は行わないとのこと。地域に根付いた開かれた美術館とする一方で、こうした機会には公募区民を含まない姿勢も問題だと思います。
練馬区は区立の谷原保育園については「一円たりとも無駄にしない」として閉園を強行しようとする一方で、いくらかかるかも分からない美術館の建て替えは強行に進めています。住民の合意が得られないない中、計画を白紙に戻して丁寧な合意形成を図るよう、引き続き訴えます。