部落差別についてのイベント、講師に上川多美さんをお招きして、今回が3年振り2回目。今回は特にマイクロアグレッション と呼ばれる無意識に発せられる差別的な態度や発言についてお話を伺いました。

部落差別について必ず言われるのが「部落差別なんて昔のことじゃないの?」というもの。しかし、練馬区で2019年に行われた調査でも「お子さんが同和地区出身の方と結婚したいと言ったら賛成しますか?」という問いに「賛成する」と答えたのはわずか3割、4割以上は「わからない」と答えています。

https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/keikaku/hokoku/danjo/jinkendanjyochousa30.files/04jinkennitsuite30.pdf

上川さんからは、これまでに受けたマイクロアグレッションについてお話がありました。よく言われるものの一つとして「引っ越せばいいんじゃないの?」というもの。悪意はないにしても、自身の愛着がある土地をなぜ差別を受ける側が引っ越さなければいけないのか、対等だと考えていないのでは、と感じてしまうとのこと。また、「部落差別のことなんか言わなければみんな忘れてしまう」ということも、自身に差別を受けても黙って耐えることを強制されている気がするとのことでした。

上川さんが仰ったのは、マイクロアグレッションは、見えにくいものだけど、決して小さなものではなく、それが蓄積して差別される側を傷つけてしまう、ということ。まるで霧雨のように小さな差別を受け続け、いつもしっとり濡れた状態でいるような気持ち、とのことでした。以前、オモニから「私たちは下着をまとうように、上着をつけるように差別を受け続けている」というお話を伺いましたが、非常に近いものだと感じます。

差別を解消するには、社会の体制を変えること、そして、そのためには一人一人ができることをしていくしかない、という訴え、非常に印象的でした。私にできる事として、練馬区でもヘイトスピーチ禁止条例の制定などを今後も訴えていきます。