本日の委員会、練馬区立美術館、練馬区立貫井図書館 の建替えについて、基本設計を行う事業者として、最終的に太田市立美術館などを設計した平田晃久建築設計事務所に決定したと報告。しかし、選定がはたして適正に行われたのか、区の説明はあまりに不十分に感じられるものでした。

1.受注企業の協力事業者に練馬区立美術館構想を作成したコンサルが…本当に公正な選定が行われたのでしょうか?

本日の委員会で最大の争点となったのが、受注企業と事業を行う「協力事業者」が審査の前提となる「練馬区立美術館構想」を作成したコンサルだったということ。他の企業に比べ有利な中で選考されたのではないかとも考えられます。この点について、共産党の坂尻さんが指摘した所、練馬区は受注企業の協力事業者が区のコンサルだったかは手元に資料がないので分からないと答弁。そのうえで、もしそうだったとしても匿名で選考するので関係ないとのことでした。

そもそも、これほど重要な項目について、手元に資料がないのでわからないと答えること自体が区民に足して不誠実です。さらに、コンサルは何度も練馬区と協議しながら美術館構想をまとめてきたわけですから、選定の際に匿名だったかどうかが問題ではなく、他の事業者に比べて情報量が多く有利だったのではないかとも思います。

2.結局いくらかかるの?区は資料がないと答弁せず。

また、受注した事業者がいくらで提案したのかを質問したところ、金額も手元に資料がないので答弁できないとのこと。委員会での報告で、区民の方から最も関心のある税金をいくら使うかについても、資料を用意していないのも問題だと思います。そのうえで、これまで81億円とされていた予算についても、今後の物価高騰などによって、毎年見直しをすると明言。最終的にいくらになるか全くわからないまま事業が進めるということ自体も課題があります。

3.練馬区はもっと真摯に説明を尽くすべき

今回の練馬区の説明は、非常に多くの疑問が残るものでした。人々の暮らしがこれほど厳しい中で80億円もの税金を新たな美術館建設のために使うということに、多くの方が反対の声を挙げ、昨年の区長選の大きな論点にもなった中で、建設をしたいというのであれば、区は真摯に説明を尽くすべきです。このような形で強引に進められることのないよう、今後も全力で訴えていきます。