世界経済フォーラムが6月に発表した2024年ジェンダーギャップ指数で日本は146カ国中118位でした。様々な分野で女性の活躍が阻害されていますが、その中でも最大の分野の一つが農業分野であり練馬区も例外ではありません。

全国の農業従事者のうち、4割は女性が占める一方で依然として男性中心社会である現実。練馬区でも農業政策の中核を担う農業委員会において、13人のうち女性がわずか一人しかいません。

6月18日の区民生活委員会では、国の「第5次男女共同参画基本計画」でも農業委員の女性比率として2025年度までに30%が求められている中で改善を求めました。

 

(出典:農林水産省)

農業委員会とは、

農業委員会は、農地法に基づく権利移動の許可、農地転用案件への意見具申など、農地法等の法令に基づく事務、農地等の利用の最適化の推進(担い手への農地の集積・集約化、遊休農地の発生防止・解消、新規参入の促進)に関する事務を執行する行政委員会として市町村に設置されています。(農林水産省ウェブサイトから)

農業委員について、農林水産省経営局が公表した「令和4年度 農業委員への女性の参画状況」によると、全国平均は12.6%ですが、練馬区では13人のうちわずか1名で7.6%、大きく下回っています。

昨年12月に開催された「第6回 区長とともにねりまの未来を語る会」では女性の農業従事者との対談が行われましたが、そこでも参加者からは「農業は男性中心の世界」との指摘がありました。

練馬区は第5次男女共同参画計画の中で、区の審議会等の女性委員の比率を指標とし、50%を目標値としていますが、農業委員会では全く達成できていません。

練馬区も様々な形で女性が農業委員になるよう周知、啓発をしているとのことですが、それだけでは不十分です。なぜ農業委員になりたいと思う女性が少ないのか、その理由として、女性が希望しても家族に反対される、女性から指導されることを農家は嫌がっているといったこともあるそうです。

周知啓発だけでなく、こうした環境を変えていくためにも、先進自治体である日光市の取り組みの研究や、クオーター制度の導入なども含めてより効果的な対応を求めました。ご意見やご提言などあればぜひお寄せください。

(出典:全国農業会議所 出版部)