練馬区は「練馬区教育振興基本計画 中間見直し」(素案)を策定。計画には不登校対策や学校図書館の司書配置、区立幼稚園での3年保育なども示されています。1月15日まで意見募集がこちらから行われています。ぜひご意見をお寄せください

はじめに

今回の中間見直しでは、令和8年度までの主要な教育施策の方向性を示しています。計画については、子ども向けの説明の中で、以下のように説明されています。

計画では練馬区立の小中学校に通うみなさんの学校生活を区や学校がどのように指導、支援していくか、学校の建物や設備をどのように整備するかなど、学校生活にかかわる計画を書いたものです。令和6年3月に区全体の計画*がつくられたことを受けて、令和8年度までに行う目標などを見直しました。

本計画では「夢や目標を持ち困難を乗り越える力を備えた子どもたちの育成」を目標に以下の3つの視点で計画が作られています。

  • 取組の視点1 教育の質の向上
  • 取組の視点2 家庭や地域と連携した教育の推進
  • 取組の視点3 支援が必要な子どもたちへの取組の充実

特に今回、新たに加わった項目の中で、注目したのは以下の項目です。

1. 幼稚園の今後のあり方の検討

見直しの中で、初めて区立幼稚園における3年保育について言及がされました。

3年保育は長年にわたって、保護者の皆さんから要望を頂き私自身、何度も訴え続けてきました(内容はこちら)。古くは1998年にも3年保育を求める陳情も出されていました。ようやく計画の中で示されるのは意義がありますが、一刻も早い実現が必要です。

2.学校司書の全校配置

練馬区は今回の中間見直しの中で、学校司書について以下のように述べています。

令和7年度からは、学校の教職員と協働して、さらなる運営の充実を図れるよう、学校図書館管理員に代えて司書資格等を有する派遣職員を学校司書として全校に配置します。

学校の図書室で働く図書館管理員の方々、単に本の管理を行うだけでなく、子ども達に本の楽しみを教えたり、授業支援に入ったりと非常に重要な役割を果たしています。練馬区では、業務委託による図書館管理員の配置を進めていましたが、委託の場合は、現場の教師が直接指示を出すと、偽装請負とされ違法行為になります。そのため、私自身、2021年度の一般質問で業務委託から直接雇用に変更するよう求めました。(訴えはこちら

しかし、今回の練馬区の案では、業務委託は変更するものの、直接の雇用ではなく、派遣の形を取るとのこと。派遣の場合ではどんな司書の方が学校で働くのか、区は把握できず、職員の継続性も担保できません。学校司書のあるべき姿とは大きく離れてしまうものです。

3.不登校対策の充実

本計画では、学校内に居場所を作る別室指導についても拡充の方針が示されました。現在は小学校5校、中学校15校のみですが、こちらを拡充するとのこと。10月の決算質疑でも拡充を求めていた中で、大きな前進です(訴えはこちら)。一刻も早い拡充を求めます。

練馬区教育振興基本計画 中間見直しは1月15日まで区民意見の募集(パブコメ)をこちらから募集しています。ぜひご意見をお寄せください。