練馬区の区立小学校計 14 校において、卒業アルバムに掲載された個人情報(写真および氏名)が漏えいしたおそれがあると報告。漏洩した情報は1681名に達します。再発防止とあわせて、保護者が卒業アルバムを作る制度を見直すべきです。

練馬区では14校、1681名の情報が漏洩…。

本年4月、全国で小学校の卒業アルバムに関わる17万件の情報が漏洩したと報道されました。

こうした中で、練馬区でも2025年5月20日の文教児童青少年委員会で「卒業アルバム制作会社に係る不正アクセス被害について」報告がありました。

“卒業アルバムの制作を受注した「斎藤コロタイプ印刷株式会社」、「株式会社イシクラ」の Web サーバーが不正アクセス(ランサムウェア)を受け、区立小学校計 14 校において、卒業アルバムに掲載された個人情報(写真および氏名)が漏えいしたおそれがある。いずれの事案についても、現時点で不正利用の被害報告はない。”

個人情報の取扱いについて書面で取り決めを行うよう、各学校に周知するとのこと。同様の事例が杉並区や江戸川区など周辺の多数の区でも発生しているとのことです。今回の被害の対象は練馬区だけで1,681名に達するとのこと。最も情報漏洩が深刻なのは光和小学校と上石神井小学校になります。

 

なぜ学校や保護者が卒業アルバムを作らなければいけないのか?

卒業アルバムは保護者が任意で作成し、教職員も作成に協力する形になっています。

しかし、保護者にとっては非常に負担が大きく、毎年、卒業アルバムを作成する卒業対策委員(卒対)の成りてがいない中で無理やりくじ引きで決められるといったご相談も毎年のように頂いています。また、教員の働き方改革の観点からも、ボランティアとして労働時間外の勤務を強いるのは望ましい姿ではありません。

卒業アルバムのあり方については、写真館などに依頼して、子ども達が体験授業の中で自分で作成するなどの取組も広がっています。

事実上、すべての小学校で作成が行われている中で、保護者や教員のボランティアに委ねるのではなく、練馬区として一括して、信頼のおける専門業者に委託することなども含めて検討すべきだと思います。