小学生が放課後に利用する「学童クラブ」について、練馬区はついに2025年の夏休みから昼食を有料で提供する取り組みを開始。これまで多くの学童クラブでは昼食が提供されず、保護者が弁当を用意していましたが、今年から1食550円~600円で弁当が提供されることに。他方で、待機児童対策として実施している「ねりっこプラス」では弁当が提供されず。改善も必要です。

6月19日の文教児童青少年委員会で「区立学童クラブにおける長期休業中の昼食提供について」報告がありました。報告ではこれまで一部でしか実施していなかった夏休みの昼食提供について、今年からすべての学童クラブで実施することに。私自身、長年にわたり実現を訴えてきたことでもあり今回の決定は評価できます。委員会の資料は下記リンクをご覧ください。

区立学童クラブにおける長期休業中の昼食提供について

注文の仕組み


2025年の夏休みから保護者の希望に応じて、区立学童クラブ入会児童の昼食を各学童クラブに配達するサービスが開始されます。

練馬区がサービス提供事業者の株式会社PECOFREE( ペコフリー)と契約を締結。同社は区内の3事業者を通じて昼食を宅配します。

希望者は専用サイトで利用者登録を行い、献立、アレルゲンを確認したうえでスマホ等で直接注文を行います。注文は前々日までに行います。実施する3事業者は地域ごとに担当しており、利用者が選ぶことはできません。利用済みの弁当箱について2社では廃棄、1社では回収を予定しているとのこと。練馬区は学童利用者の概ね3割が利用することを想定しています。対象はあくまで希望者のみですので、これまで通り弁当を持参することも可能です。

(出典:練馬区)

今後の展開


昼食の配達期間は7月22日から8月29日まで。春休みや冬休みの実施の予定はありません。7月中に保護者へと詳細が連絡されることになります。

待機児対策「ねりっこプラス」の児童は対象外


昼食の提供は歓迎すべきことですが、今回対象となるのは学童クラブに入会する児童のみ。学童クラブに入れず、待機児対策として実施されている「ねりっこプラス」に所属する750名近くの子ども達は対象外です。

ねりっこプラスとは
ねりっこ学童クラブで待機となった児童を対象に、ひろば事業終了後のひろ
ば室を活用して、学童クラブに準ずる保育を提供する「ねりっこプラス」を実
施。令和7年4月 1 日現在 40 校で 748 人登録

(出典:練馬区)

学童クラブ在籍児童全体の10%以上に該当する「ねりっこプラス」に通う子ども達に対しても長時間の保育が行われ、待機児からも除外されているにも関わらず、なぜ同じサービスを受けられないのでしょうか。

練馬区に改善を求めた所、初年度はまずは学童の児童のみを対象としたいとのことでした。ねりっこプラスの児童はおやつを食べることもできない状況、ぜひ早期の改善を求めます。

また、2024年の夏から昼食提供をはじめた高松市では利用率は0.4%から4.7%程度に低迷、その理由は1食550円から690円で「料金が高い」「メニューが子ども向けではない」などだったとのこと。練馬区では3割の利用を想定していますが実際に始まってどうなるか、利用状況を注視したいと思います。

学童クラブについてのご意見などもぜひお寄せください。

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